NYタイムズ:イスラエルのエージェントが、テヘランでエル・カイダのNo.2を暗殺

 イスラエルのエージェントが、エル・カイダのNo.2であったアブダッラ・アフマッド・アブダッラをテヘランで暗殺した。このようにアメリカの諜報部関係筋に沿ってNYタイムズが報じた。この記事によると、アメリカの依頼によって三か月前に暗殺が実行されたのと事。

 アブダッラはアブ・ムハマッド・エル・マスリという名でも知られており、27歳の娘と共に8月7日にテヘランで暗殺され、彼が関係していた1998年のケニヤとタンザニアのアメリカ大使館襲撃事件の追悼日でもあった。彼の自宅近くのイラン首都の北部にあるパスダラン居住区の通りに止めてあった白い車の中で二人とも死亡しており、最低4発銃撃されている。記事によると、二人乗りのバイクから暗殺者が発砲し、サイレンサーを使用していた。娘のミリアムは、テロ組織リーダーであったオサマ・ベン・ラダンの息子、ヘムザ・ベン・ラダンの妻であった。

 アブダッラは、1998年にアフリカ大陸でアメリカをターゲットにしたテロ攻撃に関与した罪で、アメリカで有罪となっていた。224名が死亡し、数百人が負傷している。アブダッラはFBIの指名手配テロリストのリストに何年も載せられており、彼の逮捕につながる情報提供に1千万ドルの賞金を提示していた。元イスラエル諜報部関係者によると、アブダッラは2002年ケニヤのモンバッサのテロ攻撃責任者でもあり、13人の現地人と3人のイスラエル人旅行者が死亡していた。

 暗殺から3か月経過しているが、エル・カイダは組織の上層部暗殺に関して全く公表していない。どの国も犯行声明を出していない。アメリカはアブダッラやイランの組織の活動家達を数年追跡していたが、今回の暗殺でどのような役割を果たしたのかは明確ではない。

 イランは国内で暗殺された人物の身元を不明にしている。イランの報道筋によると、暗殺されたのは58歳の歴史専門家であるレバノン人のハビーブ・ダウードであったと報告されている。暗殺後にイランで噂が流れ、殺された二人はヒズボラのメンバーかそれに関係していた者達で、何故ならイランのアクサ部隊隊長であったカッサム・スレイマニと一緒に今年暗殺された、イラクの新イラン派のエル・ハシャッド・アシャアビ部隊を率いていたアブ・マハディ・エル・ムハンディスの家族が住んでいる家の近くで暗殺されたからだ。しかし新しい情報によると、ダウードという人物は全く存在していないことが明らかになった。

 アブダッラはエル・カイダ創設者の一人であり、同組織の実行部隊隊長で、イランで一時期監禁されたサイフ・エル・アッダルと共に同組織の秘密運営議会のメンバーでもあった。この二人はヘムザ・ベン・ラダンと他の上層部達と共に、アメリカで起きた911事件後にアフガニスタンから逃れたイランで受け入れ先を探していた。イランに到着後自宅監禁となる。テロ専門家によると、アブダッラは組織のリーダーとなったヘムザをイランで過ごし、その後アブダッラの娘と結婚することとなる。

 2011年にパキスタンで誘拐されたイラン人外交官との引き換えに、イランによってヘムザ・ベン・ラダンとその家族が釈放された。2015年にイランは、アブダッラを含んだエル・カイダの5人のリーダーを釈放したと発表し、イエメンで誘拐されたイラン人外交官と人質交換された。去年アメリカは、アフガニスタンとパキスタン国境でアメリカ軍対テロ部隊がヘムザを暗殺したと発表した。

 NYタイムズでは、イラクやその他の場所でイランがエル・カイダに対して戦っているにも関わらず、アブダッラがイランに住んでいた事実に驚愕していると書かれている。テロ専門家達は、アブダッラをイランに残しておいたのは、イラン国内でエル・カイダが何らかのテロ活動を実行しないようにするための保険であったのではないかと予想している。アメリカの関係筋によると、同じ敵であるアメリカに対しては国内でもエル・カイダに活動を可能にしていたと述べている。「イランは自分の利益に合うならば、スンニ派・シーア派の分裂を無視するようにしていた」とテロ対策専門分析家のコリン・クラーク氏は語った。

 アメリカの諜報筋によると、アブダッラはエジプトで生まれ(エル・マスリというあだ名の由来)、2003年にイランに移転し、ここ数年間は高級住宅街のパスダラン居住区に住み、イラン革命軍によって守られていた。諜報筋によると、ハビーブ・ダウードという名前はイラン上層部から与えられた偽名であり、歴史専門家も彼のカバーであったとされている。2008年のアメリカ対テロ部隊の機密文書には、アブダッラをアメリカ連合軍には捕らわれていない「最も熟練した実行計画犯」と描写されている。

 今回の報道により、イランは国内にエル・カイダのメンバーは住んでいないと否定した。2年前にイラン外務省は、イランとアフガニスタンの長い国境を通って国内に組織のメンバー数人が侵入することに成功したが、彼らは捕まって国外に追放されたと発表している。今回の暗殺に関するイラン当局や、アメリカとイスラエルの公式なコメントはNYタイムズに届いていない。

最新記事

すべて表示

パレスチナ当局は、総選挙中止の地盤を準備中

1か月後に西岸地区とガザ地区の約250万人のパレスチナアラブ人が、15年ぶりにパレスチナ議会選挙に投票する予定である。しかしここ数日間パレスチナ自治政府が、総選挙が無期限に延期される可能性について世論を準備しており、実際には中止される予定であることが明らかになった。 総選挙延期の公式理由は、イスラエルが今までに東エルサレムに於ける選挙の実施を許可しなかったことになっている。以前からの経験では、イス

シリアの地対空ミサイルがネゲブに着弾、イスラエル空軍が報復攻撃

イスラエルが関連したとされる攻撃後に、昨夜シリアからイスラエルへ発射された地対空ミサイルがネゲブに着弾した。シリアの地対空ミサイルに対する防衛システムが作動し、イスラエル空軍はその報復として、ミサイルが発射された場所やシリア国内のその他の対空砲を攻撃した。 シリアの報道によるとイスラエル空軍は夜中1時30分に、地対空ミサイルが発射されたダマスカス付近の数か所の目標を攻撃したとのこと。イスラエル軍ス

テロリストを認識して攻撃:ガザ国境で戦うイスラエル軍最新ロボット

国境付近で戦うロボットが初公開。ガザ師団では、航空産業社製のロボット「ヤグアル」(ジャガー)が導入され、遠隔操作でテロリストを認識・攻撃が可能となる最初のロボットになると期待されている。 エルビット社とエルタ社製のテクノロジーで、ここ数年間イスラエルで開発された。ロボットは既に現場の最初の軍事作戦結果を出しており、ベイト・ラヒヤとベイト・ハヌーン正面に駐屯する北部旅団の管轄下にある。このロボットの

熱気球 - ピンク
パイナップルのアイコン - イエロー
包まれたギフト
Wine%20Bucket%20Icon_edited.png
イスラエルのフォトアルバム

© 2020 Saigoaki. All Rights Reserved.