鳥を追跡する旅に出るのは今

 「今日から1年後、キブツ・マーガン・ミハエルに野鳥パークが開設される」と自然保護協会の野鳥センター責任者のダン氏は、ワニ川とキブツの養殖池が見える砂岩の丘に立って語った。「今日魚の養殖場は経済的ではなく、段々と減少している。使用されていない養殖池を探し、鳥の為に保存している」と語った。

 自然保護協会は、毎年12月にテルアビブ大学で野鳥に関する年間講演を40年間行っている。1980年1月1日に自然保護協会は渡り鳥センターを開設し、その後イスラエル野鳥センターと変わり、その建設の記念として毎年講演が行われている。それが年間行事と変わったが、今年は初めてコロナ感染により「イスラエル野鳥週間」へフォーマットが変更され、ハヌカ祭の一週間でガイド付き自然観光が各地で催行される。

 そのうちの一つがマアガン・ミハエルで行われ、ペリカン、黒コウノトリ、鵜、ガチョウ、サギ、カモメ、カワセミやその他の渡り鳥などが数十種類見られる。「ここにはワシもいる、なんて素晴らしんだ」とダン氏は、興奮して空を指さし、我々の頭上から養殖池の一つに降りようとしていたペリカンの群れの隣を飛ぶ大きな鳥に注意を向けた。「多分ワシはラマット・ハナディーブから来たと思う、もしかするとカルメル山から来たかも」と語った。

 今日キブツ・マーガン・ミハエルがある場所は、以前は井戸のような沼地が広がっており、イスラエルでフーラ湖の沼地の次に大きい沼地であった。ユダヤ移民協会が1922年にロスチャイルド男爵のお金でこの地を購入し、その数十年後に開拓者達が沼地の干拓をした。1949年の8月にキブツが建設され、水産養殖に従事する初めてのキブツになろうというのが夢であった。

 「干拓前にはとても自然が豊富な海岸湿地であった。幸運にも沼地の殆どが養殖池に変わり、鳥にとって沼地の代用となった。しかし余りにも代用品が良すぎることがあり、何故なら自然の場所より魚が沢山いる為に、そこの鳥人口は不均衡に増加する恐れがある」とダン氏は語った。

 過去数年間にこのような生息地は減少している。「今日中国から安い魚を輸入し、水道代もばかにならない。鳥にとっても大きな問題となっている」とダン氏は付け加えた。既に使用されていないマアガン・ミハエルの養殖池は、フーラ湖やヘフェル湖のように野鳥パークになることが決まっており、整備されたトレイルが訪問者を花咲く砂岩の丘から鳥が集まっている池を通ってワニ川の下流まで導いてくれる。

 ガイド付き旅行は将来建設される野鳥パークのトレイルに沿って行われ、望遠鏡や双眼鏡で鳥を観察もするが、特殊な機材が無くても観察可能である。しかし双眼鏡があれば池の周りを走り回るマングースや、長い口ばしで泥をかき混ぜながら虫、カエルやカニを食べるクロツラヘラサギのような特殊な渡り鳥も観察することが出来る。

 「私のような野鳥愛好家は、3時間いれば80種類の様々な鳥を見分けることが出来る」とダン氏は、養殖池から海岸へ向かっていく途中で興奮気味に話し、直ぐに望遠鏡で見つけた特殊な鳥に注意を促してくれた。「頭が黒くて口ばしが赤いカモメが見えるか?あれはオオズグロカモメだ。ヨーロッパから来る野鳥愛好家にとってはダイヤモンドのような存在だ。イスラエルでは希少ではなく、秋にはここで何百羽も見ることが出来る」と語った。ドール・ビーチ・アイランド自然保護地区の一部として自然保護地域と将来認定される海岸では、砂の上に密集している様々な種類の数百羽のカモメの素晴らしい光景が見れた。

 訪問中にその背景に目立つのは隣になるジャッサル・ア・ザルカ村で、養殖池から切り離せない存在となっている。沼地が広がっていた時代には、その周辺にはアラブ・エル・ロアルナ部族の小さなベドウィン居住区があり、住民は主に沼地と近くの海岸の漁業、水牛、葦やカヤツリグサを編んだ製品で暮らしていた。

 土地の購入後に沼地の干拓が始まり、ベドウィンはエジプトとスーダンから来た労働者達と共に働き、沼地で生計を立てていた部族にはその補償として砂岩の丘に農場村を作る土地が与えられ、ヘブライ語では「青色川の上の橋」という意味の新しい居住区が建設され、各家族は約30エーカーの土地をもらった。

 旅行はワニ川の下流で終了し、ジャッサル・ア・ザルカの絵画的漁師村近くにデルタのような広場を作っていて、川の下流には美しい石の橋が目立っており、これがウイルヘルム橋と呼ばれる1898年にドイツ皇帝であったウイルヘルム2世の訪問を記念して建設され、彼の希望によって馬に乗って海岸線をヤッフォーからハイファまで移動していった。ローマ時代の古代の橋の上に建設されたこの橋の一部は崩壊したが、最近また復元されて川の両岸を行き来できるようになった。

 ダン氏によると、「イスラエル政府の面積は小さいかも知れないが、鳥にとってはとても重要であり、冬の季節と自然と人工の様々な生息地との組み合わせは、イスラエルが約100種類の渡り鳥にとって重要な場所となっており、イスラエルより北に生息する鳥は秋に南下してイスラエルで越冬し、アフリカまで行かない。数百万羽の鳥であり、鳴き鳥、水鳥や猛禽類もいる」と説明した。

 コロナの無い通常の年では、渡り鳥の季節のピーク時に世界中から野鳥専門家や愛好家が数十万人イスラエルへやって来る。「来るだけの理由がある。イスラエルの様々な種類は、最も印象的で、ここでは約540種類の鳥を観察することが出来る。渡り鳥、越冬鳥や安住鳥などの印象的な数は、イスラエルを野鳥にとって特殊な場所と変えている」とも語った。

 野鳥週間は12月10日から17日の間に開催される。ユーチューブでも観ることが出来る野鳥分野の様々な専門家による10回の講義や、自然保護協会の野鳥シニア専門家がガイドする専門的野鳥観察旅行もある。イスラエル全国6か所で催行される野鳥観察観光kは、クファル・ルーピン、マアガン・ミハエル、テルアビブ、エルサレム、西ネゲブとエイラットで行われ、家族旅行に適しており、毎回20人までの参加者とする規制を遵守する。

クファル・ルーピン

12月13日から17日、朝8時から11時

冬の季節に最も国内で豊富な野鳥が観察できる場所。谷が鳥、猛禽類、水鳥、千鳥や鳴き鳥などで一杯になり、いつも希少な鳥が観察できる。訪問者はナツメヤシ畑、池のサギ、ペリカン、カエルタカ、ノスリ、チョウヒ、アフファイファ畑に群がるタヒバリやヒバリなどを観察し、この地域の特殊な自然保護に関する説明を受ける。

参加費55シケル、自然保護協会メンバーは45シケル

マアガン・ミハエル

12月13日から17日、朝8時から10時30分、朝11時から午後13時30分、午後14時から16時30分

徒歩の野鳥観察で、養殖池から海岸まで行って戻る。マアガン・ミハエルの養殖池はイスラエルでも野鳥観察の場所として有名で、渡り鳥の時期と冬には養殖池、海岸とワニ川下流には水鳥、ペリカン、千鳥、鳴き鳥などで一杯になる。一部はここで休憩と餌を探し、一部はここで越冬する。

参加費55シケル、自然保護協会メンバーは45シケル

テルアビブ

12月13日から17日、朝8時から10時30分

都市自然と野鳥観察で、ヤルコン川の特殊な自然を歩く家族向き。訪問者は鳥やその他の動物の様々な生息地を訪問し、動物の習性を学ぶ。ここで越冬する鳥の種類は、サギ、カワセミ、クサシギや色々な鳴き鳥で、それらの渡り鳥としての説明を聞く。

参加費55シケル、自然保護協会メンバーは45シケル

エルサレム

12月13日から17日、朝7時から11時

エルサレムの特殊な自然場所の一つであるニリー&ダビデ野鳥研究所のチームが参加し、渡り鳥やこの地に生息する数十万の鳥が集まる場所となっている。訪問者はエルサレムで越冬するツグミ、アトリやその他の種を食す鳥を観察し、この研究所で行っている研究活動の一環として鳥の餌付けを観察する。その後国内最大の都市自然場所である鹿の谷へ向かう。そこは鹿を観察するには最適の場所で、数百種の鳥やその他の動物もいる。

参加費55シケル、自然保護協会メンバーは45シケル

西ネゲブ・フィールド

午前の旅行は12月10日、13日、15日と17日、朝8時から11時

午後の旅行は12月14日と16日、午後14時から17時

西ネゲブ・フィールドの冬の季節は鳥のお祭りとなっている。緑の畑は様々な鳥を呼び寄せ、この地域はカタシロワシ、ハヤブサ、セーカーハヤブサ、コチョウゲンボウ、チョウヒのような渡り鳥や、エレガントなマミヒロゲリなどのこの地域で希少な鳥などの越冬場所として知られている。またこの地域の特殊な鳥を追って日が沈むまでの午後の観光もあり、夕食を探しに最後の光の時間を利用する砂漠の冬に来る渡り鳥や、就寝を準備する鳥などを観察する。見学は午後の時間から開始し、イシチドリはまだ寝ている時間に、寝る準備をしているクリムネサケイを探したり、ツル、タカやハヤブサを探しにフィールドを観察して終了し、各種の鳥の興味深い話や、渡り鳥の習性などの説明を聞く。

参加費55シケル、自然保護協会メンバーは45シケル

エイラット

12月15日、朝8時から10時30分

エイラットの野鳥パークとフラミンゴ池は、鳥にとって温かい冬を過ごせる。訪問者は塩田でフラミンゴ、様々なガチョウ、カモメ、鵜や様々な沿岸の鳥を観察し、定住鳥や渡り鳥が引き寄せられる重要な場所としてのエネルギーが蓄えられている。アフリカに向かう渡り鳥の最後の餌場所として利用されている特殊な自然場所である野鳥パークでは、各種の鳴き鳥や水鳥を観察し、このパークの日常活動の一部として鳥の餌付けを観察し、この地域の自然保存の説明を聞く。

参加費55シケル、自然保護協会メンバーは45シケル

最新記事

すべて表示

封鎖中のフライトに関する情報

イスラエルから海外へイスラエル人が出ることを抑制し、イスラエルへ変異種も持ち込むことを防ぐ目的で、現在1月8日の封鎖以前にチケットを購入した者のみが出国可能となっている。チケットも持っている者が空港まで来ることは、自宅から1km以内の外出距離制限の違反にもならない。 事前にチケットを購入していない者は、各事例に対して決定する保健省の特例委員会の許可を受ければ出国することが出来る。イスラエルから出国

コロナ禍のプロジェクト:イスラエル初代首相のランドリー

まだ閉鎖中のキブツ・スデーボケルにあるベングリオンの家では、この現状を利用して、1973年に他界したイスラエルの初代首相が残した服や遺品の整理やメンテナンスを行っている。 現場の職員達は、「老人」が使用していた洋服、カーペット、カーテン、シーツ、ベッドカバー、タオルやハンカチまでもクリーニングとメンテナンスに出している。洋服ダンスには、キブツの農場で作業服として使用していた多くのカーキ服があり、式

砂漠旅行:10日間で10か所

イスラエルの冬は、砂漠旅行に最も適した季節であり、ソフトで美しい色合い、開花した植物、涼しい風と暖かい太陽や歩き易いトレイルを提供してくれる。10日間場所から場所へ移動し、イスラエル南部を旅行して最も美しい場所を10か所探してきた。封鎖が解除された後の旅行計画にお勧めする。 ●ラモン・カラー自然保護地区:砂漠の彩色 砂漠を想像すると、単色の荒れた土地というものしか思い浮かばないと思う。ラモン・カラ

熱気球 - ピンク
パイナップルのアイコン - イエロー
包まれたギフト
Wine%20Bucket%20Icon_edited.png
イスラエルのフォトアルバム

© 2020 Saigoaki. All Rights Reserved.