まだ11月は終わっていないが、1994年以来海岸線で最も雨が降った月となった。昨日の朝は、ハシャロン、中央部とアシュドッドとアシュケロン地域で浸水が起き、その後ガリラヤ西部とナハリヤでも記録的な雨が降った。1日で100㎜以上の雨が降った場所では、都市部の浸水によって多大な被害が発生している。
気象庁の発表によるとテルアビブ北部からホッド・ハシャロンまでの地域で、一昨日の午後から昨日の正午まで降った降水量は100㎜から120㎜となっている。昨日の殆どの雨は3時間から4時間内に降った。アシュドッドとアシュケロンの地域でも殆どが早朝に同様の雨が降り、ナハリヤとハエゾールでは一日で110㎜の雨が降った。
●海岸線南部120㎜
●ハシャロン117㎜
●アシュケロン114㎜
●ナハリヤ、ヘルツリア109㎜
●低地地方43㎜
●フーラ湖地方37㎜
●エルサレム20㎜
●アラッド1㎜
浸水した都市部の住民達から、浸水の原因は下水整備の不備で起きたという批判が出ている。専門家によると、都市部の下水整備は過去数年間何も変更されておらず、気候の変化に追いついていないと説明した。「以前とは全く違う。以前では20年に一度しか集中豪雨は起きないと言っていたが、今では毎年起きている」とも語った。下水再整備の経済効果をまず確認し、毎年冬前に念入りに清掃することを勧めている。「消防車のホースで放水すれば、どこに問題があるか直ぐに発見できる」。
ホッド・ハシャロン在住69歳のイーツィック氏は、浸水の恐怖を味わった一人でもある。完全に浸水したジャボティンスキー通りで車で立ち往生した。「車で買い物に出かけた。途中で小さい水溜まりがあったが、目抜き通りなのでこんなの大したことないと思って通り抜けようとした。20m走ったら車が勝手に回転し始めた。水が車中に入って来て、最初はどうやってカーペットを掃除しようかと笑っていた。しかし突然水位が上がり車も停止した。窓は開かず、扉も重くなって手では開けられなかったので、両足で押して開けることに成功した。やっと外に出たら息子が救出しに来てくれた」と語った。もし小型車だったならば最悪の事態になっていたと同氏は続けた。「下水は完全に詰まっていた。45分後に警察から電話があり、水が引いたから車を取りに来いと言われた。市役所で何もしなかったのが原因だ」とも述べている。