今朝大蔵省前に抗議のテントが設けられ、火曜日には観光業界の大きなデモがエルサレムで予定されている。「観光業界が崩壊しているのに政府は無視している」と観光代理店協会会長が語った。「国内旅行も重要だが、国の封鎖を代償にしてはいけない」。
「観光業界が崩壊しているのに政府は無視している。数十万人の観光業界関係者が無一文になっており、今月の失業手当が受けられるかどうかも分からない状況であるのに」と観光代理店協会会長のコビー氏は語った。今朝大蔵省前に抗議テントを設け、火曜日には大きなデモを予定している観光業界の抗議週間のリーダーの一人でもある。
今回の抗議は、週末のニュースでEUが7月1日から入国拒否を解除するという通知を出したが、現時点では感染状況が悪化したイスラエルは含まれていないことを受けて始まった。ブリュッセルで持たれたEU会議では、レッド・カントリーとしてリストされた国々は入国拒否の続行が決定され、そこにイスラエルも含まれている。
「EUにはEUの規定があり、10万人に対して16名の感染者数という規定を満たしている国々の入国を解除した。これに対して我々は何も言うことはない、ただイスラエルが全く解除しようとしていない状況が問題である」と同氏は語った。
「コロナはどこにも行かない。フライトで病気が感染したからフライトに全責任を負わせるのか?病気は長期間これからも継続するだろう、それでもお店も開店し、無観客のサッカーも開催された。それならば何故フライトも再開しない?」。
コビー氏はイスラエルでも大手代理店であるSignal Toursの社長である。「イスラエル人は国内旅行をしろと宣伝しているが悲しいジョークにしか見えない。国内旅行も重要だが空の封鎖を代償としてはいけない。封鎖したままでどうやって国が成り立つのか?観光業は相互の旅行者の行き来で成り立っている。封鎖解除が起きない限り我々の問題は何一つ解決しない」。
「エイラットのホテルは満室とか言われても意味がない、何故なら実際にオープンしたホテルの数は微小だからだ。もし海外に出れないなら国内のホテルが満室になると政府では言っているが、それもいつまでも続くものではない。くだらない理論だ、やっと再開したのに空席で走る電車を見たら分かることだ」。
火曜日9時(6月30日)にテルアビブからエルサレムまで車でデモ隊が移動し、11時に国会前で大きなデモをする予定である。このデモには運転手、ガイドなどの観光業界関係者が多く参加する予定だ。
「コロナ感染から4か月が過ぎたが、イスラエルの海外からの観光客はゼロだ。観光業界の人達を仕事に戻すことを全く政府では考えていない。数十万人の家族、代理店、自営業、ガイドや添乗員がいるにも関わらずだ。無給休暇の従業員を仕事に戻すと会社に23万円の補償金が出るということだが戻しても仕事がない。自分の会社も支出だけは毎月数十万シケルあるが収入はゼロだ」。
デービッドシールズ&パスポートカードグループ会長のアロン氏は、「イスラエルと世界で起きている感染状況で、グリーンカントリーとレッドカントリーに分けて入国できる国を決めることは不可能だ。何故なら今日グリーンだった国が明日レッドになるかも知れない。イスラエルの現状を考慮するならば、自主隔離を回避するために出入国時に検査をして陰性の人だけ出国し、入国時に陽性の人だけ自主隔離すればEUもイスラエルに対して解除するだろう。自主隔離が存在する限りEUが国境を開くことはない」と語っている。
アムサレムツアー社長のヤコブ氏は、「EUでイスラエルが除外されたのは残念だが、イスラエルも自国から出国する人達は陰性であり、他の国に迷惑をかけないということを証明しなければならない。アルコール検知器タイプの簡単な検査方法が一番の解決案だ。数十秒で結果が出るのだから、それをイスラエル政府も使用して出入国者全員を検査すればいいだけの話だ」と語っている。