苦しんでいる人は、安息日でも歯の治療を受けられるのか?

質問:

 歯の痛みに苦しんでいる人は、安息日でも歯の治療を受けることが出来ますか?


回答:

 歯の部分への損傷は、様々な歯の痛みを起こす恐れがあり、痛みは歯周病、歯槽膿漏、虫歯、歯茎の後退などによって起こる恐れがある。神経から来る痛みは殆どが耐えられない痛みであり、緊急の治療を必要とする。炎症は顔の方へと広がる時もあり、頬の部分の腫れや赤身、又は発熱を起こす場合もある。このような損傷は、抗生物質を投与する必要がある。

 この為に、以下の理由によって耐えられない痛みを伴う時には、安息日でも治療所に行くことが出来る:

◎救命

 バビロン・タルムードには、法の源を取り扱った議論が提示されており、それによると命の危険性は、日常の律法の義務を無効とする(「安息日を無効にする救命」や、その他の律法を無効とするものとして知られている規則)。ガムラでは、命を優先することを証明する意見や文献を提示しており、殆どが聖書の聖句の詳しい解釈をベースとしている。最後に聖句をベースとしているアモラ・シュムエルの意見では、「あなたがたはわたしの定めとわたしのおきてを守らなければならない。もし人が、これを行うならば、これによって生きるであろう。わたしは主である」(レビ記18:5)。またこう要求している、「彼らのうちに生きることであり、彼らのうちで死なないことである」(ヨマ、85ページ)。また律法ではこう決まった、「命の危険がある者は、安息日を冒涜することが律法であり、早ければ早いほど祝福される」。

 治療を受けない歯痛は危険な状況を引き起こす恐れがあり(その可能性が低いとしても)、その為に我々は安息日を無効にする救命であると定義している。

◎危険の定義

 ガムラでは、空間(体内空間)の全ての打撃は、安息日を冒涜すると決めている(偶像崇拝28ページ、71)、またタルムードでは、「空間への打撃は何処から?(つまり空間の打撃の定義とは、という意味である)と問うている。ラビ・アミの解釈は:口から内部(唇から内部)」とした。打撃に関してはこう決まった:「空間への打撃は、評価を必要としない」(ラビ・イツハック・アルファッシ、安息日第14章)、ラビ・ニッシムはこう書いた、「人の律法の書に於いてナフマニデスは、つまりそこに熟知した者や、病人が何も言わなかったとしても、日常に病人に対して行っている通常の治療や食料を与えることと解釈した…」(ラビ・イツハック・アルファッシーのページ)。

 タルムードでは、歯は口の内部にあることから、歯は「空間の打撃」と考えられており、このように律法では定められた、「歯から顔や、歯自身の空間の全ての打撃は、安息日を冒涜しても良い」(シュルハン・アルーフ、日常生活)。

 つまり体内空間の問題は、歯を含む唇から内側の口腔内では、安息日を冒涜して良い打撃と定義されている。

◎強い痛み

 律法では医療的問題の治療を制限している、「まさにこれは打撃や気泡などで身体の一部が損傷している時などであるが、感覚は打撃とは呼ばれない」(シュルハン・アルーフ、日常生活)。

 つまり、痛みは安息日を冒涜して良い原因とは定義していない。しかしこの律法の解釈では、「もし困難な歯の痛みがあり、それでも余り打撃はなく、とても痛みが多いのであれば、感覚という規則からは外れて、空間の打撃であると判断し、従ってイスラエルにおってさえ冒涜される」。またこのように追加言及されている、「身体の内臓の一つが痛いということが可能であり、何かが壊れたという疑問があり、街にはそれを確認する医者がいないのであれば、安息日を冒涜して医者まで行って良い」(律法解釈)。

 つまり内蔵の酷い痛みは、歯も含めて、安息日を冒涜してよい命の危険の状態と定義されている。

◎最後に:

1.歯は空間の打撃と考えられており、安息日を冒涜して良いと許可されている。

2.強い歯痛は、歯の治療所まで安息日でも車で移動でき、痛みの原因を確認し、痛みを防ぐ最初の治療を受けるためにある。

 小さい痛みであるならば、痛み止めを塗り、安息日が明けるまで待つ必要がある。

●回答者:イヒロブ医療センターラビ、ラビ・アビ・ラズニコブ

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