国のワクチン接種作戦は大きな成功として開始し、待望のワクチンを受ける為に多くのイスラエル人が並んだが、現在接種の予約数は減少しており、保険会社から若い世代に接種を受けるよう説得の連絡が取られている。接種会場の人の密は無くなり、現在殆どガラガラの状況となっている。
12月に開始したワクチン作戦は、接種の予約で電話窓口がパンクするくらいの状況であったが、今日現状は全く変わってしまっている。保険会社が対象者に連絡を入れているが、一部は二度と連絡しないようにお願いする人達もおり、他は全く無関心に対応している。
「ワクチンはあるが人が来ない」とメウヘデット保険会社社長のシガル氏は語る。「実際に接種希望者はもう接種を受けている。今は迷っている若い世代だけだ。特にテルアビブに集中しており、接種しないのはアラブ人社会だけではない。若い世代は感染することに恐れておらず、我々は一人一人に連絡を入れて接種を受けるように説得しているが、二度と連絡しないようにお願いする人達もいる」。
「この世代には相互の責任感というものが存在していない。年配の人達又は国に対しての責任感もない。国境が閉鎖されている現状では、隔離免除は無関係であり、接種意欲をそそる他のインセンティブを与える必要がある」とも語った。現在16歳以上の全員の対象者が接種を受けられるようになったが、それ以来20~29歳と30~39歳の世代では、たった3%のみの接種者数上昇が見られただけだ。
「1月には、変異種が16歳から50歳までに最も感染率が高いことを学んだ」とレウミット保険会社社長のハイム氏は語った。「若い世代にも重症化を及ぼすのに、接種への要望が少ない。現在の接種者数は、予想していた数値よりはるかに少なくなっている。現在できることは、グリーン証明書に関して詳細を発表するべきだ。これによって何が可能となるかを知らせるべきである。娯楽や趣味の分野で多くの可能性があるという事を見せるべきでだ。これを早くやらないと効果はないだろう」。
クラリット保険会社看護課責任者のカラニット氏は、「今週初めは接種者数が激減した。SNS上のフェイクニュースによって若い世代を接種するには問題が起きるのは分かっていた。この1週間対応を続け、現在若い世代でも少しだけ状況が改善されている。封鎖解除と教育再開への努力は少し回復を見せているが、まだまだ全体的には期待と程遠い」と語った。
また「若い世代は接種を不安に思っている、何故なら両親が不安だからだ。不妊になるというフェイクニュースも若い女性の世代に拍車をかけている。また教育が再開されても学校関係者達が接種を受けていないならば、大規模な感染拡大となるであろう。接種を受けない教育関係者達は、自身とその家族を感染に晒す危険をもたらすことになる」とも語っている。