考古学発見による「テパフ」測定値の痕跡が判明

 イスラエルの研究者達は、考古学的な発見から「テパフ」(四本の指を揃えた幅)という聖書の測定値の痕跡を特定することに成功した。この調査は南ユダ王国と北イスラエル王国で紀元前10世紀から紀元前7世紀の間に色々な地方で製造されていた保管用と輸出用の瓶の3グループを基本としている。エルサレムのヘブライ大学、バイツマン科学研究所と考古学局の研究者達によって行われた今回の研究結果は、BASOR考古学雑誌に発表された。

 考古学局考古学デジタル研究と記録研究所所長のアブサロム学者、計算考古学研究所博士課程オルタル氏と計算考古学研究所ウージー教授によって行われた今回の研究は、紀元前10世紀のカエファ遺跡(ベイト・シェメッシュの近く)から持ち込まれた平均容量40リットルの瓶300個、イスラエル北部からの紀元前10世紀から紀元前8世紀の「カバ」瓶、取手に「王へ」と刻印されたことで識別されるユダ低地とネゲブ砂漠からの紀元前8世紀から紀元前6世紀の国営商用瓶などが3Dスキャンされた。

 これらの瓶は主に保存、保管と配布用に使用され、中央政権が存在したことの印であると考えるのが一般的である。今回の研究ではこれらの瓶の容量、高さ、最大直径などの形状やサイズの特性が測定され、それらを使った瓶のグループの比較が行われた。

 これらの測定値は、各グループで測定されたサイズの不均一性が示されたが、全ての瓶に共通する例外の一つの測定値があった。瓶の首の内側の開口部直径である。測定された直径値は88mmから89mmの範囲であり、聖書に記載されている古代の測定値「テパフ」(四本の指の幅)の許容範囲のど真ん中になる。仮説の一つによると、瓶の開口部分は同じ大きさで製造され、これも保管や移動時に重要で効率的なシーリングを可能とさせる小さい注ぎ口を製造するのが目的であり、また充填と注入にも容易になるということである。

 研究者達は、陶芸家が瓶の製造過程中に瓶の中に手を入れる必要性があったこと、また使用後に瓶の中を洗浄することを可能にするために、この開口部のサイズになったと関連付けた。研究者達によると、「様々な陶芸家達によって簡単に適用することが可能となり、全ての要求に対応できる幅がテパフのサイズであった。アッシリアとエジプトの文献や聖書にも記されている古代に幅広く使用されていた測定値であったテパフを、古代の陶芸家達が採用したことはとても自然である」と語った。

 アメリカ軍の測定データベースにある男性と女性の掌の幅測定値と、瓶の開口部測定値の分布と比較することでテパフと首の直径との関係が裏付けられる。「過去3千年間で物理的な手の幅は変化していないと想定している」と研究者達は結論付けた。研究の結果は、瓶の開口部の分布と男性の手の幅との一致を示したが、女性の手とは一致していなかった。これらのデータは、今回の場合には平均88mmから89mmのサイズである瓶の製造過程で、古代のテパフが使用されていたことを明確に識別することが出来る主張を裏付けている。それ以外に今回の研究の結果は、これらの瓶の製造は男性の陶芸家達によって行われ、女性ではなかったという仮説も支持している。

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