空港は8月16日に再開するだろうか?多分紙面上だけだと思われる。外務省はイスラエル人を受け入れる10か国のグリーンカントリーをコロナ委員会に提示することができず、保健省は空港再開に関する指標も提示することができなかった。外務省はイスラエル国内の感染が拡大したために、イスラエル人を受け入れる国を見つけることは困難であると語った。ブルガリア、クロアチア、モンテネグロとルアンダ(トルコとアメリカも)だけが受け入れを許可したが、他の国のリストは後日提出するとのこと。コロナ委員会書記長のシャシャ氏は、「指標をコロナ委員会から隠しているのであれば、それは深刻である」と語った。
まず空港再開というのはある意味フェイクニュースであり、空港は常時開いているし、飛行機の離着陸が禁止されている訳ではない。問題は乗客に対する国の規制である。例えばユナイテッド社やイージージェット社は、ほとんど乗客がいない状態のコロナ禍でもイスラエルへの運航を継続していた。先日ベングリオン空港では3,700名の利用客と、37機のフライトがあった。6月は6万4千人がの乗客がいたが、ほとんどが帰国したイスラエル人であった。
空港が再開し、グリーンカントリーから帰国するイスラエル人に自主隔離がなくなったとしても、逆にイスラエル人の渡航先の国を見つけるのが困難だ。イスラエルはレッドカントリーとして世界でも高水準の感染拡大率になっており、世界各国では受け入れられない状態だ。主にヨーロッパ諸国はイスラエルパスポート保持者の受け入れを拒否している。
2重国籍のイスラエル人で特にEUのパスポート保持者は、ヨーロッパには入国できるが自主隔離が要求され、一部はPCR検査結果も必要となる。アジアではほとんどの国が誰も受け入れていない。
指標によると、未だ発表されていないグリーンカントリーに行くイスラエル人のみが帰国時に自主隔離の義務がない。現時点でイスラエル人の入国を許可している国、又は交渉中の国がブルガリア、クロアチア、モンテネグロ、ルアンダ、トルコ、アメリカとギリシャである。しかしこれらのリストもファイナルではなく、どの国が入国できるのか、どのような条件下で、またどの国がレッドカントリーなのか、外務省も含めて全ての情報をまとめる機関が存在していない。
コロナ委員会は外務省に対し、関連情報を載せたHPを開くように依頼したが、イスラエル人を観光客として受け入れるグリーンカントリーの承認を得るのが困難だと語った。
保健省の指標に沿った感染者数と感染率により、どの国がレッドカントリーかを国が決定する。関連機関がこれらの指標を常時監視し、短期間でレッドからグリーン、又はその逆が起きる可能性もある。例えば1週間前にニューヨークでは同州に入る者への自主隔離を再開し、スイスも同様に観光客に対する自主隔離を要求、またイタリアではビジネスマン、留学生か家族訪問者だけが入国できるが、これらも特別な許可が必要で滞在は数日間のみとなっている。
渡航先の入国条件としてフライト前にPCR検査が要求される場合には、ベングリオン空港でそれが実施される予定である。空港での研究所設置の入札も始まり、保健省ではもし研究所が間に合わなければ、保健省が地方の研究所などを通じて解決案を提供する責任を負った。遠方に住んでいる人達が、PCR検査の為に出発の2日前から空港に来る必要がないようにするためだが、保健省によると即時の結果が出る検査は高価であるとのことなので検査結果は72時間後となる。
今回の空港再開の指標はイスラエル人に関してのみであり、未だ外国人の入国拒否に関しては何も変更がない、現時点では最低でも9月1日まで入国拒否となっている。保健省ではレッドカントリーからの入国者たちに対する自主隔離の期間短縮に関する決定がなされていないとのこと。EUと同様に検査だけでは隔離解除するには十分ではないというのがその理由だ。保健省ではまだ外国人を入国させるには早すぎるという考えで、イスラエルに入国する人達の毎日一人が陽性者であり、以前は百人という状況でもあったとも伝えた。