神殿参拝前に有力者達を接待した建物が発見される

 今朝、第二神殿時代のエルサレムで発見された、最も豪華な公共施設の一つが公開された。西の壁遺産基金と考古学局の発見は、嘆きの壁トンネルでここ数年間実施された考古学発掘の結果である。

 考古学局は、ウイルソン・アーチと神殿の丘の西側で発見された建物の一部は、既に19世紀にチャールス・ウォーレンによって発見・記述されており、20世紀の様々な発掘者によっても記述されている。今回の発掘によって全体が発掘され、同じ形の豪華なホールが二つ含まれており、その中間には精巧な噴水があった。ホールと噴水の壁はデザインされたコーニスで飾られ、その上にはコリント様式の柱頭を持った平らな柱模様であるピラスターが立っていた。この建物の飾りは、第二神殿時代の豪華な建築に特徴づけられている。

 考古学局の発掘責任者であるシュロミット学者は、「これは疑いの余地もない、神殿の丘の外でエルサレムで今日までに発見された、第二神殿時代の最も豪華な公共施設である。ヘロデ大王時代に建設され、紀元前30~20年くらいの間と考えられている。この建物は神殿の丘へ登る道に沿って建設されており、公共的な目的、神殿区域に入場する前の町の議会や、有力者などを接待していた場所だったのかも知れない」と語った。

 「ここを訪問すると、この場所の豪華さを想像できる。荘厳なラウンジとして利用されていた両側の2つの広間と、その中間にあった豪華な噴水には、壁から突き出たコリント様式柱頭を中央に組み込んだ、銅製のパイプから水が流れ出ていた。発掘ではオリジナルの敷石も発見され、大きく印象的で、古代の建物の床に敷かれていた。考古学者達は、接待用のホールは囲んだ食事場所としても利用され、保存していないが木製のソファーが置いてあったと考えている」とも語った。

 考古学局では、囲んだ食事の部屋は、紀元前5世紀から西暦3~4世紀までのギリシャ、ヘレニズム、ローマ時代の世界で普及していたと述べている。考古学発掘では、個人の家、宮殿、神殿、シナゴーグを含んだ建物や、市民エリアにもこのような食事場所があった。イスラエルでは、紀元前8世紀初頭の預言者アモスの時代に、ユダとイスラエル王国に対する彼の言葉の中に、囲んだ食事の接待や飲み物の事が記述されている。

 第二神殿が破壊される以前の時代では、この周辺で大きな変更が加えられ、この建物も立て直されて3か所のホールに分けられた。一つのホールには階段式のプールが付け加えられ、身体を清める沐浴場として使用されていた。

 考古学局保存管理建築士のシャハル氏は、「新しい訪問コースは、発見された豪華な建物を強調した、嘆きの壁トンネルで重要で複雑な遺跡のより良い理解を可能とする。訪問者の新しいコースも作られ、この建物の中を通っており、ウイルソン・アーチ(神殿の丘に接続していたアーチの一つ)の麓にある広大な遺跡群へと続き、これらもここ数年間の嘆きの壁トンネルに於ける、西の壁遺産基金と考古学局の発掘によって発見された。様々な訪問コースと一般公開により、訪問者はエルサレム旧市街の魅力的で印象的な遺跡の一つを見学することが出来る」と語っている。

 西の壁遺産基金社長のモルデハイ氏は、「エルサレムの破壊を嘆き、次の神殿の建設をお祈りしているこの時期に、第二神殿時代の豪華な建物を発見するのは感動的である。これらの部屋は、嘆きの壁の新しいコースの一部となっており、訪問者は魅力的な発見を見ながら第二神殿時代の遺跡をコースに沿って歩き、ハスモン王朝からローマ時代までのエルサレムのユダヤ人達の生活の構成やその意味を目の当たりにする」と語った。考古学局と西の壁遺産基金では、エルールの月に向けて一般公開される、新しいコースの一部として訪問者がこの場所を見学することが出来ると伝えている。

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