発射源の高精度な特定とその破壊:ウインドブレーカー・システムの新規検出器

 初めての迎撃から10年目に「ウインドブレーカー」システムが改良された。ラファエル社では最近、対戦車ミサイル防衛システムである「ウインドブレーカー」の改良版の開発を完了し、攻撃分隊の位置を即時で完全検出する、世界で唯一の特殊な検出器を備えている。

 この数年間イスラエルのシステムは、攻撃分隊の発射位置の検出を可能にしていたが、高精度では無かった。今日数種類のセンサーをベースとした新規検出器により、戦車部隊又はナメル装甲車部隊は、発射時に敵の分隊がいる特定地点について、自動かつ即時の迎撃軌道修正を受ける。

 このような状況では、砲弾よりスピードが遅い対戦車ミサイルが着弾する前に、敵の分隊を壊滅させることを可能とする速度で戦車砲塔は自動的に発射源へ向けられて分隊に対して砲撃し、ミサイルは戦車の側面で迎撃する。

 最近イスラエル北部で実施された実験により初めて公表された映像では、今日世界で最新式の3種類の戦車に既に配備されているシステムのパフォーマンスを見ることができる。イスラエルのメルカバ戦車マーク4、ドイツのレオパルト戦車とアメリカのエイブラムス戦車だ。新しいアップグレードと部隊間の相互連絡システムにより、航空機、他の戦車又は高射砲など、同地の他の部隊からの敵分隊に対する即時射撃の円陣を組むことが出来る。このシステムは10年間の活動で高い信頼性を積み上げ、誤警報がゼロに縮小された。

 アイアンドームのようなその他のシステムと同様に、対戦車ミサイルの世界でも相互学習の競争が起きており、過去数年間にあった数回の対戦車ミサイル事件では、ハマスとヒズボラがコルネット・ミサイルの攻撃能力をアップグレードする傾向が見られていた。例えば2019年9月に北部国境のアビビーム居住地の近くで、軍用救急車を撃ち逃した対戦車ミサイル事件である。ミサイルは異なる2方向から発射され、比較的最新のミサイルが使用された。

 ラファエル社では前述のように、システムの開発と改良を継続している。ウインドブレーカーの初めての迎撃は、10年前のメルカバ戦車マーク4のガザの国境で、イスラエル防衛軍がこのシステムの実戦配備を公表してから2年経過しており、世界レベルの革新と当時考えられていた。ハマスは事件を記録して動画を配信し、戦車側面の迎撃が実際に着弾したと考えていた。

 それ以来システムは50万時間の実戦活動を蓄積し、4千回の実験が行われ、最低40人の装甲車戦闘員の生命又は負傷を防ぐ方法で、ツック・エイタン作戦(2014年)でガザ地区のイスラエル軍戦車部隊に向けて発射された、最低でも10基の対戦車ミサイルが確実に迎撃された後、開発者達はイスラエル防衛賞を受賞した。防衛機関では、このシステムに追加改良を行い、小型軍用車両と国境の警備場所に小型バージョンでシステムをインストールする予定であるが、リソース上の理由からこのバージョンのシステムは未だ購入されていない。

 「ツック・エイタン作戦で戦闘員達が聞いた騒音は、彼等に向けて発射された対戦車ミサイルの迎撃であったことを知らず、殆ど感じなかったか、又は理解していなかった」とシステム開発に関与しているラファエル社上層部は語った。「後で彼等は破片だけを見たが、命が救われたとは知らなかったと語った。この作戦でウインドブレーカーは防御的であるだけではなく、主に攻撃的であることを知った。第52戦車大隊は、敵地での防御と攻撃があることを完全に信頼し、故ハダル・ドールディン兵士誘拐犯を追跡する為に、周りから全ての武器で攻撃を受けながらラフィアハに突入した」。

 「ウインドブレーカー」システムは、ガザでの最近の地上作戦後に「ツック・エイタン修理屋」と呼ばれ、イスラエル軍事産業の観点からすれば、これはイスラエルのエンジニアと、ハマスとヒズボラに武器を開発しているイランのエンジニア間との頭脳の戦いである。

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