断食説明書:テベットの月10日目

 エルサレムをネブカドネザルが包囲した日であり、第一神殿の終わりの開始の日を、ラビ最高議会が命日が分からないホロコースト被害者を記憶する「一般追悼日」と定めた。断食は日の出から開始し、星が三つ出ると終了となる。もし就寝前に翌朝食べると条件付けした人は、翌朝日の出前に食事をすることが出来る。安息日に開始する断食の日の特殊な部分は、安息日に入る夜の祈りから安息日を受け入れる夕食までの間だけ断食する。

 テベットの月10日目は、神殿崩壊の三大断食の一つであり、他にはタムーズの月17日目とアブの月10日目がある。ゼデキヤ王の統治9年目のテベットの月10日目にバビロンの王ネブカドネザルのエルサレム包囲戦が開始した。タムーズの月17日目に第二神殿の城壁が破壊され、アブの月9日目に第一と第二神殿が破壊された。

 これらの断食に関しては、既に預言者ゼカリヤが記している。「万軍の主は、こう仰せられる。四月の断食と、五月の断食と、七月の断食と、十月の断食とは、ユダの家の喜び楽しみの時となり、よき祝の時となる。ゆえにあなたがたは、真実と平和を愛せよ」(ゼカリヤ書8:19)。

 エルサレムの包囲戦が開始したテベットの月10日目の断食は、1951年にラビ最高議会によって命日が分からないホロコースト被害者の「一般追悼日」と定められた。いつ殺害されたか分からない遺族は、この日に墓参りをして命日を追悼し、命の灯に火を付け、故人の成仏の為の「カディッシュ」を祈る。

 断食の律法に関してハシュルハン・アローフにはこう書いている。「これらの4つの断食の日(前述の3つとゲダリヤの断食)はもし安息日と重なるのならば、安息日後に延期される」。ラビ・モーシェ・イッセルレスはこう解釈している、「もし安息日前夜から開始するならば、夜明けから初める」。つまり金曜日の夜と重なったならば、他の断食の日も同じようにしろという意味である。

 しかしミシュナーではユダヤ暦の計算に沿うと、この律法はテベットの月10日目の断食にしか適応しておらず、他の断食の日は絶対に安息日と重なることが無い。

 注解者達は、テベットの月10日目が安息日と重なっても(安息日から開始されることは実際にはないが)延期されないと明確にしており、何故ならばこの日に関して預言者エゼキエルが特別な表現をしているからである。「第九年の十月十日に、主の言葉がわたしに臨んだ。”人の子よ、あなたはこの日すなわち今日の名を書きしるせ。バビロンの王は、この日エルサレムを包囲した”」(エゼキエル署24:1)。「今日この日」という表現はヨム・キプール(大贖罪日)と同様に、いつの日付でも断食がなされなければならないという意味である。

 この日の祈祷は断食の日の祈祷と同じである。シャハリット(朝の祈り)にハザンが「アネヌー」を祈り、個人はミンハー(昼の祈り)で「アネヌー」を「ショメア・テゥフィラー」で祈る。朝にハザンの後に「アベイヌー・マルケイヌー」と「スリホット」を復唱し、聖書を持ち出して朗読し、昼にも聖書の同じ箇所を朗読する。朝と昼の祈りにラビ最高議会が定めたようにホロコースト被害者への追悼を祈る。

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