数十年間の敵対関係に終止符:イスラエルとスーダンの間に条約が確定

 アメリカ、イスラエルとスーダンは今日、ハルツームとエルサレムの間で正常関係が公式に結ばれ、数十年間の敵対関係に終止符が打たれたと発表した。アメリカ大統領トランプ氏、ネタニヤフ首相、スーダン首脳陣アベッド・エル・パハッフ氏とアブダッラ・ヘムドック首相が、「民主化するスーダンの歴史的過程」と地域和平推進に関して話し合った。

 その後トランプ大統領はネタニヤフ首相との電話会談時に記者をオーバルオフィスに招き入れ、「イスラエルとスーダンが平和と正常化を図ることに同意した。スーダンの歴史の中で最高の日の一つである」と語った。ネタニヤフ首相は、「これは新世界だ。我々は誰とでも協力しあい、万人の為により良い未来を作り上げていく。平和の輪は急速に拡大している」と祝福した。

 関係筋によるとこの条約の枠枠内で、イスラエルにいるスーダン人不法滞在者のスーダン返還に関する理解も組み込まれる。第一段階では一年で数百人の不法滞在者がパイロットとして定義される。

 ネタニヤフ首相との電話会談中に記者達と長く話したトランプ大統領によると、「もっと多くの国が数週間又は数か月以内に賛同する予定であり、サウジも参加すると確信している。パレスチナ人も何かをしたいようだ」と語った。会話の途中でトランプ大統領はネタニヤフ首相に対し、「寝ぼけたジョー(ベイダン)がこんな条約を結ぶことが出来たか?」と質問した。ネタニヤフ首相は少々困惑しながら、「大統領、私は一つのことが言える。平和への支援をしてくれたアメリカの一人一人に感謝する」と回答した。

 その後トランプ大統領は、「最低でも5国がイスラエルとの条約に参加したいと願っている。イランでさえも参加すると予想している。喜んでお手伝いする」と語った。ネタニヤフ首相は、「イランとの条約に反対はしない。最近の条約(核条約)にだけ反対した」と回答し、イランとの他の条約ならば「喜んで受ける」とも回答している。

 ネタニヤフ首相は今回の条約を「平和へのドラマチックな突破口」と呼び、スーダンの参加に関して「素晴らしい展開」とも呼んでいる。「1967年にスーダンの首都であるハルツームで、イスラエルと平和を結ばない、イスラエルを承認しない、イスラエルと交渉しないというアラブ連合の三項目が決議された。しかし今日ハルツームは、イスラエルとの和平、イスラエルを承認、イスラエルとの正常化を語っている。これは他のアラブ諸国とも拡大している本当の平和の新しい時代である。数週間以内にはもう3か国参加する予定だ」と語っている。

 「近い将来にスーダンとイスラエルの使節団が、農業、商業や市民にとって重要な様々な分野での協力に関して会談する予定である。今日スーダンの空はイスラエルに開かれており、イスラエルとアフリカや南アフリカとの直行便が可能となる」とも付け加えた。

 ネタニヤフ首相はスーダン首脳陣とトランプ大統領に対して感謝し、「我々は平和の輪を広げている。なんて感動的なんだ。もっと増えますように。シャバット・シャローム」と結んだ。

 この条約に対して不満であったのはパレスチナ人で、UAEとバーレーンとの条約締結後に行ったのと同様に辛辣に批判している。PLO上層部のアセル・アブ・ヨセフ氏は、「イスラエルとの正常化のスーダンの決定は、我々の背中に新しいナイフを刺すようなものだ」と語っている。ハマス・スポークスマンのファウージー・バルホム氏は、スーダンの決定は「正しくない方向に進んでいる」と語った。

 イスラエル、スーダンとアメリカの共同声明によると、代表者達は経済的、又は農業にまず専念した商業的関係を開始すると同意した。アメリカ関係筋によると、正常化に向けての最初の一歩を義務付ける内容が条約に含まれ、大使館の開設や大使の派遣に関しては継続して話し合われる予定である。スーダンをテロ支援国のリストから除外したことで、ハルツームとエルサレムとの条約の道が開かれたと指摘している。

 共同声明にはその他に、「数十年間の残酷的な独裁政権後に、スーダン市民はやっと各自が責任を負うことになった。スーダン暫定政府は、テロとの闘争、民主化の建設、近隣諸国との関係改善に関する勇気と義務を証明した。アメリカもスーダン市民を協力者達と共に支援し、民主化の強化、安全と食料の改善、テロ闘争への援助、経済ポテンシャルの実現に協力することを約束する」とも書かれている。

 トランプ大統領はコングレスに対し、正式にスーダンをテロ支援国リストから除外すると通告した。ハルツームがアメリカ人テロ被害者に対して3千3百50万ドルを支払った為である。スーダンは、イスラエルとの正常化条約の発表と共に、スーダンをテロリストから削除する発表も同時にして欲しいと要求していた。

 イスラエルとの正常化に関しては、市民政府と実行支配している軍主権評議会との間で最近まで議論が持たれていた。アベッド氏が強く同意していたのに対し、アブダッラ氏は最後まで反対していた。

 しかしアメリカ大統領選に向けてアメリカからのハルツームに対する圧力が強化され、最終的にトランプ大統領がスーダンが賠償金を支払う報いとして、アメリカはスーダンをテロ支援国リストから除外するとツイートすることで同意された。イスラエルという言葉を大統領のツイートでは使用していないが、イスラエルとの正常化であることは明確であった。

 スーダンの上層部はロイター通信に対し、アブダッラ氏はイスラエルとの正常化は、「憲法評議会が構成された後で正常化の決定を承認」してから賛成すると伝えている。実際にスーダンの選挙は2022年に予定されており、それまで市民政府と軍主権評議会が共同で支配する。昨日の発表は異例であり、今までスーダン政府はイスラエルとの条約に関し原則的に合意することは表明しておらず、自分達の権限に無いと主張してきた。

 スーダンの一部の上層部は、イスラエルとの条約とテロリストからの除外に関して不安を示し、早急な決定は市民の反対を生み起こす恐れがあり、独裁者の排除によって除外されたイスラム過激派への支援を強化することになるかも知れないと指摘している。

 それに対して軍主権評議会は、イスラエルとの正常化に肯定的であり、アベッド氏はネタニヤフ首相と今年2月にウガンダのエンテベで会合している。この階段でアベッド氏は国内で批判を受けたが、「ネタニヤフ首相と会合したのは、スーダン国民の国家安全と利益実現を守る、私の地位と責任から出たものである」と語っていた。

 最初の期待に反し、当時の会合ではイスラエルとスーダンとの間で正常化は合意されず、両者の写真さえも出なかった。当時総理府からは、「両国間での正常化に辿り着く協力をまず開始することが合意された。ネタニヤフ首相は、スーダンが肯定的な方向へ進んでいると信じており、アメリカ国務長官にこのことを伝えた。スーダンの軍主権評議会議長は、隔離からの脱出と世界地図への位置づけによる近代化の過程へ移行できるようにスーダンに協力してもらうことに興味を示している」と発表されていた。

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