抗議がワンステップ上がる:テルアビブの衝突で約40人が逮捕

 現政府とネタニヤフ首相に対する抗議は、イスラエル全国に数万人のデモを起こした。テルアビブではデモ隊と、警察の騎馬隊及び白バイ隊が衝突した。警察は38人のデモ参加者を逮捕し、違反者で警察官を攻撃したことを理由としている。これに対しデモ参加者達は、警察が過度の力を行使したと訴えている。数百件の罰金がデモ参加者達に切られ、警察から殴られて出血したテルアビブ市長ロン氏も含めて数名の軽傷者が出ており、女性警察官も軽傷であった。

 デモに対する規制は反対の反応を生み起こし、デモの主催者側の発表によると、自宅付近にあるデモ場所に参加した人達は約13万人に達したとのこと。警察によると、テルアビブのデモに参加した者達は、規制を遵守せずに一般市民の健康に危険を及ぼしたとのこと。警察はデモ隊に対して何度もこのデモは違法であり直ちに解散するように命じたが、デモ隊の一部はマスクを着用せず、ソーシャルディスタンスも遵守せずにテルアビブ市内を行進し続けたと発表している。

 テルアビブ・ヤルコン通り警察署所長のダニエル氏は、女性警察官が一名負傷しており、警察官が暴力を振るったという訴えを退けた。「デモ隊の誰一人として警察の指示に従おうとしなかったため、罰金を切り始めたが、その後数百人又は数千人が規制を違反した。警察に対して軽蔑の態度をとり、解散しなかったためにデモ隊を率いて扇動していた者達を逮捕しなければならなかった。警察の暴力という訴えは認めない。我々は法律を実行するためにいる訳で、法律を踏みにじるものは許されない。全ての暴力には反対しているし、もしそのようなことがあったのならケアーする。デモ隊の参加者は暴力的であり、女性警察官も負傷した。デモ隊の健康も考慮して解散させる必要があった」と語っている。

 テルアビブのハビマ劇場がデモの中心であり、そこから市内南部へ移動し始めた。その途中のエイラット通りで騎馬隊と白バイ隊がデモ隊をひき、負傷者の報告が出ている。アッバルバネル通りからフロレンティン居住区へ移動していたデモ隊は、付近の住民がバルコニーから応援する中を行進した。その後アーレンビー通りで警察と対峙し、罰金を切り力で解散させると脅迫されたとのこと。デモ隊によると現場に設置された拘束場所に数時間拘留され、そこから出ることを拒否されたとのこと。同じようなことはハビマ劇場付近でも起き、カホール・ラバン政党のミッキー議員が警察の責任者に対し、拘束された者を解放するように要求した。またその後警察隊とデモ隊の間に入って状況をなだめようとしたが、デモ隊の一部からは「ミッキー、辞職しろ」と怒鳴られていた。

 今回の暴力事件によりデモに参加した全ての組織は、国内安全保障大臣のアミール氏に辞職する要求を発表した。これに対しアミール大臣は警察を擁護し、「イスラエル警察の諸君、法律を遵守し命を大切にしている市民の為に岩のように強く立ち、市民の健康、安全や平和を守るための使命を忠実に実行している。法律と安全を守ろうとする諸君を惑わそうとしている悪い風が吹いている。強くあれ、諸君は命を救っている」と呼びかけた。

 騎馬隊と治安部隊がデモ隊参加者を逮捕している中で、テルアビブのデモ隊は「ネタニヤフ首相が辞職するまで止めない」、「富裕層も政治界も裏社会と同じ」と叫んでいた。ソーシャルディスタンスを遵守しなかったことで、記者も含めて数百の罰金が切られた。数百人の警察官がアーレンビー通りに送られ、道路に座り込んだデモ隊が進まないように防いでいた。

 デモに参加していた弁護士のヤニーブ氏は、マスクが鼻を覆っていなかったことで罰金を切られた。「数千人のデモ隊の中から一人だけを選んで身分証明を確認された。自宅に罰金の支払い請求書が届くと言われたが、ずっとマスクを着用しているし、この国を変えることが出来るならば500シケル支払っても安いものだ」と語った。テルアビブ市長のロン氏もアーレンビー通りに到着し、そこで手を負傷した。

 イスラエル全国でデモに関する暴力事件が発生した。テルアビブ北部のラマット・ハヤル居住区、パルデス・ハナ、ハイファ市、ネタニヤ市、クファル・サバ市とキリヤット・オノなどである。クファル・サバでは外務大臣ガビ氏の自宅付近にいた3人のデモ隊が逮捕され、規制に違反していたデモであったと警察が伝えている。

 クファル・サバ市副市長のイライ氏が、警察官によって押されている場面が動画に記録されている。「警察の暴力があった為にデモ隊が私を現場に来るよう依頼された。警察官と話そうとしたときに、治安部隊の一人が私を押し倒しマスクが切れてしまった。自分も色々なデモに参加した経験があるが、こんな状況に出会ったことは一度もない。警察が副市長に対して暴力を振るうならば、市民の誰一人も安全ではない。とても酷い事件であり、勿論警察内部監査へも苦情を提出した」と伝えている。またデモ隊は他の市民から唾をかけられていた。

 ハイファ市ではデモ隊に対して爆竹が投げられ、ネタニヤ市ではデモ隊に投石している市民が動画に記録されている。パルデス・ハナではデモ隊に暴力を振るった理由で、現地に住む25歳の容疑者が連行され、デモ隊の一人が腕を折っている。

 被害者の妻であるスマダル氏は、「夫はデモに参加し、帰宅しようとして自分の車に乗っていた。途中でデモに参加していた女性に対して唾をかけ、脅迫していたグループがいるのを発見し、車から出てそれを阻止しようとした。容疑者達は夫に襲い掛かって殴り蹴り、唾をかけたりの集団暴行をして腕を折った。この暴力事件に衝撃を受けている。被害者を助けようとしただけなのに、この国でこんな事件が起きるとは信じていなかった。容疑者全員が逮捕され、皆刑罰を受けることを望んでいる」と伝えている。

 キリヤット・オノでもデモ隊への暴力が起きた。「モール近くのデモに参加し、終了後に自分の家まで歩いて帰宅しようとした。若者達のグループが近づいて怒鳴り始め、色々なものを投げつけてきた。石が足に当たったが幸いにもケガはなかった。警察を呼んだが誰も見つかっていない」と被害者は伝えている。テルアビブ北部のラマット・ハハヤル居住区では、デモに参加していた老夫婦の妻が他の市民に襲われ、顔面を殴られて負傷した事件も起きており、先日はテルアビブ市内でデモ隊の一人を車でひいて負傷させた事件も起きている。

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