抗原体検査をする前に知っておくこと

 孫達と会えるかどうかを確認する為に、接種後に抗原体検査をする祖父母がいる。疑心暗鬼の人は、ワクチン接種前に抗体があるかどうかを調べようとしている人もいる。感染して回復後でも、十分な抗体がないのではと懸念している人達もいる。様々な場所で抗原体検査について話し合っており、それに沿って関係者も動いている。イスラエルの保険会社は抗原体検査を容易に承認しないが、有料であれば多くの病院で検査が可能となっている。一部のリストとして、アスータ病院では290シケル(48時間以内の検査結果)、シバ病院190シケル(12時間以内の検査結果)、アサフ・ハロッフェ病院150シケル(48時間以内)、ヘルツリアのメディカル・センターでは400シケル(48時間以内)、ラムバム病院224シケル(3日間以内)、ラマットガンとエルサレムのメディカルでは333シケル(48時間以内)となっており、急上昇しているトレンドとなりそうな勢いだ。しかし本当に必要な検査なのか?信頼性は?お金の対価はあるのか?

 様々な質問に対して、テルアビブ大学医学部モティ教授と、アシュドッド市アスータ市民病院感染病室責任者であり、保健省感染対策チームの主要人物でもあるタル医師が答えてくれた。

●感染回復後と接種後の抗原体検査に違いがあるか?

 「検査は2種類に分かれており、プロテインSに対する抗体を測定する検査と、プロテインNに対する抗体を測定する検査がある。感染して回復した者には、二種類のプロテインの抗体、SとNがある。ワクチンにはプロテインSしか含まないため、プロテインSの抗体しかないのだが、以前に無症状感染していれば両者がある。患者が感染したかどうかを調べる為に、特殊な理由で実施される保険会社の抗原体検査は、2種類のプロテイン検査を実施しており、両者とも陽性であれば抗体の陽性結果として受け入れられる。プライベートで抗原体検査を実施することも可能である。一部はプロテインS検査のみで、患者が受けた接種の抗体があるかどうかを確認するのだが、接種を受ければ抗体がある訳で、この検査をする意味がない」。

●接種をした人が、接種前に抗体があったかどうか(無症状感染であったかどうか)を知りたくてこの検査を受けられるか?

 「理論上は勿論イエスだ。もしプロテインN検査もすればの話だが。しかしその必要はない、それを知ったからとて何も利益は無い」。

●無症状感染だった人が、将来健康的な影響から苦しむ恐れがあり、精神的に落ち着きたい為に抗原体検査をするのは?

 「無症状感染後の慢性的な疾患は認識されていない。そのような人が数多くいるので、もしそうならば臨床結果を既に見ることが出来るはずなので、この憶測には何の根拠もない」。

●何故研究所間で検査結果が違うのか?片方では陰性、もう片方では陽性で、抗体の量的な問題なのか?

 「様々な検査方法に関係している。今日体内の抗体数と病気への免疫性との相関関係については不明であり、抗体数には意味がない。より多く抗体を製造する人もいれば、その逆の人もいる。抗体レベルも感染、又は接種後に経過した時間にもよる。例を挙げれば、感染者やワクチン接種者でも感染病によっては、数か月後に抗体が血液中から消滅することもあるが、それでもまだ免疫を持っていることがある。これは体内にもう一つの免疫システムがあり、そこに記憶細胞(リンパ球セルロース)がある。もし再度体内にウィルスが侵入した場合には、このシステムが直ちに目覚め、猛スピードで抗体を製造する。その為に接種するかどうかを知るために、回復者が抗原体検査をする必要はない。もし回復者の体内に抗体が発見されずとも、彼らが免疫を確保していないとは言えない。つまり回復者が再度感染する率は、どんなに大変な感染状況であったとしても低い。もう一点話すべき内容は、イスラエルでも世界でも抗原体検査の標準化がないことだ。この検査には様々なシステムがあり、各々の測定値に沿ったデータによって結果が出てくる。5千シケルは5千ドルではないと言えるように、異なる方法で行われた検査結果間の抗体レベルを比較するのは不可能だ」。

●抗原体検査とは誰の為なのか?

 「殆どのケースでは推奨されない。この検査の唯一の利点は、濃厚接触者で症状が無いので無症状者として仮定されている者か、又はPCR検査を受けた1回目の結果がギリギリ陽性で、2回目が陰性であった場合など、感染者であったのかどうかが分からない場合である。感染したのが明確な者や、接種した者にはこの検査をする意味がない」。

●接種の効果性を知りたい免疫疾患者には?

 「前述のように体内の抗体レベルの意味がまだ判明していないので、抗体が発見されなかったとしても、その人に免疫がないとは言えない。免疫疾患者に対してはワクチン接種の効果性は低下することが判明しているが、特殊なケース出ない限り検査をすることを推奨しない」。

●接種をするかどうかを決める為に、抗原体検査をすることは良くないのか?

 「何故ならワクチン接種を停滞させる要因であり、医療体制に対する無意味なコストと負担となるからだ。まだ未接種者が数百万人いる。一人一人を検査して結果を待ち、お金がある人はプライベート検査をすれば良いというのもナンセンスだ。公平でもなく、他の重要な検査をしなければならない研究所へも負担となる」。

●もし体内に抗体があるならば、接種は害となるのでは?

 「ファイザー社とモデルナ社の研究や臨床実験の経験値からも、抗体があって接種しようが、無くて接種しようが副作用の相違は全く見られない。今日イスラエルでは数百万人が接種済みで、特殊な副作用を起こしたのはたったの3人であり、彼らは全員回復者であったことが判明した。とても微々たるデータであり、これらの副作用が接種によって起きたのかも明確ではない。イスラエルでは既に数十万人の回復者が接種を受けたと予想されており、もし本当に害があるならば、その兆候がもう見れるはずだが何もない」。

●接種後に副作用がないならば、もしかすると既に体内に抗体があったのか?

 「接種後の副作用と、接種者に抗体があったかどうかの両者の関係は何も証明されていない。ファイザー社とモデルナ社のオリジナルの研究では回復者も無感染者も接種を受けたが、副作用のプロファイルは両グループで同じであった。最近アメリカで行われた研究にでは、反対の結果が得られた。回復者で接種を受けた人の方が一般的な副作用(重症ではない)が起きる現象が観測された。とても小さな研究で(数十人の対象者のみ)、盲目実験(研究者も対象者も誰が回復者でそうではないかが分からない状態)でもなく、意識的操作があった(回復者も研究者も最初から副作用を懸念していた)。重要なのは、副作用とワクチンの効果性には何も関係性がないということだ。副作用で苦しんだ人の免疫が高いとか低いとかは関係ない」。

●知らない間に感染していて免疫が出来ている人にとっては、ワクチン接種の効果性は低いのか?

 「いいえ。一部のワクチンには免疫抵抗性があるのは事実だが、それは生きた弱毒化ウィルスのワクチンに関してであり、これはコロナ・ワクチンでは起こりえない」。

●何が長期間に継続する良い防御となるのは、病気で製造された抗体か、それとも接種で製造されたものか?

 「回復者の抗体が長期間継続するのは道理的で、感染病とはこういうものである。殆どの感染病では、自然感染の方がワクチン接種のような抗体や、それより良い抗体を製造する場合もある。回復者の抗体レベルを数値的に確実に見極めることは困難であるが、総合的にもし本物の病気が接種より免疫が低いならば、再度感染した回復者の割合は5%以上になると予想される。現在この割合は5%より低いので、感染後の免疫は95%以上という結果になる。もしかすると再感染した回復者を見逃しているかも知れないが、重症化していないことは明確だ。もしかするとそういう人達の中には、1日半くらい軽い喉の痛みや疲労感があったのかも知れないが、検査に来なかったのかも知れない。回復者や接種者が再感染する割合は低く、重症化するのもとても希少である」。

●接種後や回復後の抗体は、次の感染までどれくらいの期間有効なのか?

 「現時点では半年から1年間としか言えない」。

●ワクチンの変異種に対する免疫は?

 「現在ワクチンはイギリス変異株に対しても有効だという印象だ。南アフリカ変異株に関しては、ワクチンの効果性に低下が見られる印象だが効果性はある。現在ファイザー社とモデルナ社ではワクチンの変更に従事しており、これらの変異株も含まれる予定だが、接種を受けた者に3回目の接種をするかは定かではない」。

●回復後の抗体の方が変異株に効果的か?

 「データはワクチンと同様、イギリス変異株には免疫があるが、南アフリカ変異株には免疫性が低下する」。

●知らない間に感染し始めている人にとって、ワクチン接種は害を及ぼさないのか?

 「感染している人に接種をするときに特別なリスクがあるかは知らない。生物学的理論上でも起こりえないことだ」。

●2回目の接種を受けた人と抗体がある人とは同じ免除を受けるのか?

 「その通りだ。過去に感染しておらず2回目の接種済みの証明を保健省から受け取った人は色々と免除される。しかし再度強調するが、回復後の人は抗原体検査をする必要はない。もしその人が保健省によって陽性者と認知されており、その後の2回のPCR検査で陽性であれば回復者とみなされ、同じ免除を受けることになる」。

●2回目の接種を受けた人達が、その10日後に懸念無くお互いに合うことは出来るのか?

 「現在はとても問題のある状況で、何故なら国内の感染状況が最悪だからだ。規制を緩和させる為に多くの人達に接種して欲しいし、それが市民をもっと自由になれることを可能とさせる。しかし接種済みの友人同士の会合だけで終わるのではなく、その後に接種を受けない子供達や免疫疾患がある母親と会うことになる。これはとても複雑で、感染拡大が無ければ、ワクチン接種後の5%の感染率はとても小さいものである。しかし現在のような感染状況では、この5%も大きなものとなって来る。何故なら接種を受けた人が多くの患者がいる場所に混ざると、感染するリスクが高くなるからだ。接種後1週間かそれ以上経過した家族だけなら、マスクとハグ無しに会うことは出来るだろう」。

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