イスラエルへもたらされた変異種が、今日まで知られている感染マップを変えている。より多くの子供や幼児までも感染している。今のところ殆どが軽症で済んでいるが、特に先月までと今月の比較による感染者数の急上昇が懸念されている。去年の11月にや2歳以下の感染者数は約400人であったが、その3か月後の現在、封鎖中であるにも関わらず感染者数が5,800人以上と急上昇している。
「子供達の間での高い感染の波は、感染年齢の低下や幼児にも及んでいることにより過激化している」と幼児医療組合局長のツァヒ医師は語った。「感染という観点から見て、国内で現在起きていることを表している新しい現象である。全ては変異種により、特にイギリス変異種が子供の間にも感染しており、オリジナルのウィルスより致命的だと懸念されている。もしそれが事実ならば、より多くの子供が感染するだけではなく、同じように高い割合での死亡率も起きる恐れがあり、ただしこの想定は現時点で最も極端なケースとして話していることを強調しておきたい。解決案はもっと接種をすることだ」と語った。
まだたった5か月の赤ちゃんであるエイヤルちゃんは、レホーボット市のカプラン医療センターコロナ小児科に入院している。父親のオハッド氏(28歳)も感染しており、24時間娘のベッドの横で見守っている。母親のバル氏(30歳)も感染しているが自宅隔離中で、2歳の長女だけがPCR検査陰性であった。母親は入院中のエイヤルちゃんとは「ズームだけの会話で、彼女にとっては最も辛いこと」と父親は語っている。「娘はたったの5か月なのに、既に感染病棟に入院しているのは恐ろしいことだ。妻はいつも泣き、娘に感染したことが受け入れられず、先週感染した赤ちゃんが死亡したという事を聞いたから余計にだ。とても恐ろしくて落ち着いていられないが、幸いにも娘は回復の兆候があり、早く帰宅できることを願っている」とも語っている。
オハッド氏は「ハバーガニーム」というエルサレムのハンバーガーチェーン店のオーナーだ。「どうやって感染したのかは全く分からない。多分自分が感染して感染させたと思う、何故なら妻と子供達はステイホームして、とても気を付けていた。仕事場でもデリバリーのみで、規制に沿った労働条件であり、とても気を付けていたけれども感染してしまった」とも語っている。1週間半前に頭痛を感じ、味覚と臭覚を失った。「医者が家族全員をPCR検査させた。自分と妻と下の娘が陽性だった」。
最初は自宅隔離していたが、今週初めから赤ちゃんのエイヤルちゃんに症状が見られ、発熱、泣きじゃくりと眠気であった。「月曜日に病院に連れてくることを決めた。現場の状況にショックを受けた。集中治療所の前には8台の救急車がコロナ感染者を乗せたまま待機しており、病床が空くまで医療チームは待っている。幸いにもコロナ小児科は数人退院したので娘も直ぐに入院し、それ以来ここにいる」と語った。
「自分の子供が感染するとは夢にも思っていなかった。とても恐ろしく心配で、他にも重症者の子供の話も聞く。ネタニヤフ首相の支持者だけれども、感染に関する政策は完全に失敗だ。首相として誰にも媚を売ることなく、1週間完全に封鎖すれば良い。自分のビジネスがあるけれどもこれに賛成だ」とも語っている。
昨日から娘の回復が始まり、「食べるようになって全体的に良くなった」と語った。同医療センター小児科局長のアムノン教授は、「現在の感染の波では、子供や赤ちゃんの感染上昇が見られる。幸いにも殆どが軽症ではるが、高熱、呼吸困難や血液中の酸素不足、中にはICUに入院が必要だったケースもあった。親の一人が子供と一緒に入院する必要があり、緊迫している親にとってはとても困難な状況だと良く理解している」と語った。