国交正常化への代償:スーダンは数十億ドルを要求

 スーダン市民の強い反対に合う恐れから、イスラエルとの関係を正常化する可能性に不安を持ち、十分な報酬もないことからスーダンはアメリカの努力には参加しないことを決めた。ニューヨークタイムズ紙によると、アメリカはスーダンに対して8億ドルの経済援助を提案したが、スーダンはそれの4~5倍である30~40億ドルを要求している。

 記事によると、この提案はスーダン主権評議会議長のアベッド・エルファタフと、サウジアラビアの当局者も参加したアブダビでの話し合いで提案されたものであるが、現時点では年内にイスラエルとの国交正常化は無いと見られている。

 スーダンに提案された経済援助の殆どはUAEとアメリカが支払い、イスラエルも1千万ドルを支払う予定であった。この経済援助はスーダンにとって国内の経済破綻にとても必要である。スーダン国内の経済破綻はインフレと日用品不足を起こしており、軍と市民で構成されている新しい政府の地位を不安定なものとしている。

 テロの支援国としてアメリカのリストから自国を消去させることも、この経済破綻が理由となっている。このリストに載っていることにより、スーダンが外部からの資金を得たり、国債への軽減を困難なものとしている。独裁者であったオーメル・エル・バシールの時代にスーダンは1993年にリストに載せられたが、去年民主化運動によって独裁者が追放され、アメリカとの関係も改善されていった。

 アメリカの発表によると、来年ブラックリストから外される見込みになっているが、イスラエルとの国交正常化と結び付けられている。アメリカの関係筋によると、スーダンがブラックリストから外されるかは、2000年に起きたケニヤのアメリカ大使館襲撃事件、タンザニアの大使館襲撃事件及びクール巡視艇への攻撃事件の被害者や遺族への3億3千6百万ドルの支払がスーダンによって行われるかも関係している。

 イスラエルとの国交正常化に関しては、スーダン政府内でも意見が対立しており、早急な契約成立は自国市民の強い反発を生み、独裁者追放後に低迷下しているイスラム原理主義者達への支持が増加することを懸念している。

 スーダン首相のアブダッラー氏は、イスラエルとの正常化は余りにも多くの問題を抱えていることに懸念を持っていると公言している。もっと深く話し合いをすることを提案している。「スーダンはどの国とも戦争をしたいとは思っていない。しかしイスラエルとの正常化は、数十年間も続いている社会的または政治的見解を含むとても複雑な問題であり、アラブ世界の歴史とも関係している」と語っている。

 アブダッラー首相はポンペオ国務長官に対し、イスラエルとの正常化を承認する議席は今の政府に無いと伝えている。現時点では2022年に実施される予定の民主選挙に対し、国内の安定化に専念したいとも伝えた。

 ウガンダでネタニヤフ首相と会談したアベッド議長は、イスラエルとアラブ諸国との関係性に関してアメリカ関係者達と話をし、スーダン政府はスーダン市民のインタレスと願望に沿って話し合うとも伝えた。

 スーダンではイスラエルとの関係を祝福している人達もいる。前国会議員であり現在ビジネスマンであるアブ・カッセム氏は、政治家、ビジネスマン、スポーツ選手や市民代表者達によって構成された使節団を連れてイスラエルへ行くと発表している。同使節団は交渉の結果に沿って10月にイスラエル訪問を予定しており、スーダン国内ではイスラエルとの友好協会が設立され、既に7千人以上が登録している。

 イスラエルデモスーダンに対する興味は高い。まず以前スーダンからガザへ送られた武器供給をイスラエルが攻撃したことがあった。イスラエルはハマスへの武器供給ルートを遮断することに関心がある。次にスーダンとの正常化によって、イスラエル国内に密入国しているスーダンからの違法労働者を帰国させること。またイスラエルや他国のフライトがスーダン上空を通過させることなどに興味がある。今年2月に初めてイスラエルの飛行機がスーダン上空を通過し、ブラジルへのフライト時間が短縮されることになった。

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