世界最長の岩塩洞窟

 2019年3月位、メルハイム洞窟が世界で最長の岩塩洞窟だと知った。洞窟の長さは約10kmで、死海の南部にあるソドム山にある。現在は訪問禁止となっている。

 これらの洞窟は既に1980年代に、ヘブライ大学地球科学研究所、洞窟研究センター所長のアモス教授によって調査されている。彼の孫も含めたアモス教授の家族と一緒に見学に参加した。

 メルハイム洞窟の入口は、雨と洪水によって出来た岩塩の小さい隙間からで、岩塩洞窟の見学に慣れてない人にとっては特に楽しい経験となる。普通の石灰岩洞窟ではカビ付いて湿った空気に覆われているが、とても乾燥した塩のアロマが混じった空気であった。輝く塩の鍾乳洞、巨大で変な形の岩塩が周りを囲んでおり、今までに見た景色とは全く異なっている。そのサイズは巨大なもので、とても感銘深くドラマチックで、特殊な経験を味わせてくれる。

 地下の居愛ホールの中を、アモスお爺さんと孫達が先頭を歩き、その後ろに重い照明を運んでくれている筋肉質でハンサムなカメラマンチーム、そして長い列の最期にお婆さんを含んだ残りの家族が続く。照明を付けてみると正面に深い怖い穴があった。アモス教授はこの下に到着するのが目的であると説明した。「降りれるけれど急で、洞窟の最上段に降りるとそこは5千年前の古代地下水が流れた川の跡で、現在その川水が流れている場所まで下りて行く」と語った。

 大人数のグループで年齢も体力も差があり過ぎる為に、洞窟内での動きはとても遅く、崩れる岩塩の足場を暗闇で探しながら皆で助け合い、アモス教授は現在我々が訪問している素晴らしい場所を作った、地理学的な家庭説明してくれる。「この洞窟は巨大な岩塩の中に作られ、岩塩には少量の石膏が含まれている。ここで見られる特殊な形状は、塩と石膏の混ぜ合わさった形状であり、天井が平らなのはここを流れて岩塩を溶かした水で出来ている」。

 この場所を訪問する1週間前には、今向かっている地下水の川は水で一杯だったが、今は干上がってしまい、ミステリアスで巨大なホールに沿って、素晴らしい塩の鍾乳洞と共に興味深い地形を作っており、暗闇の中で強力な自然の力によって作成された、特別に抽象的で幻覚的な芸術作品のようになっている。照明の光で見られる特別な現象の数は、地質学者、洞窟調査員や写真家にとって天国か未来のテーマパークのようだ。アモス教授もそれに同意している。

 「塩をテーマにしている全ての地質学者は、ここを見ると驚きを隠せない。洞窟の中では比較的稀なものが見られ、色々な角度から岩を断ち切って地下水が流れている場所も多く、他の場所では見られないものである。ここではソドム山のお腹の中まで入り、とても特殊な方法で何が起きているかを見ることが出来る」と教授は語った。

 乾いた滝や巨大で美しい岩塩を何度も上り下りし、真っ暗な地中深くまで入り、洞窟の長さは10kmもあるという身震いする情報を知りながら、まだ始まったばかりなのに膝が割れ、軽い陶酔感があり、この素晴らしい洞窟を数十年間研究し、マッピングしたメルハイム洞窟のアモス教授と多くのボランティアや活動家の驚くべき発見に、イスラエル人としての誇りを強く感じた。

 サイズは巨大なバスケット会場のようなホールでは、正面に灰色で垂直に立っている巨大な柱があり、北極にあるスーパーマンの家が柱の上に建てられていたような氷の結晶を彷彿とさせる場所で、元気な孫達と一緒に飲み物休憩をし、またアモス教授が景色の現象を説明してくれる。「この縦型の岩塩層はとても希少で、何処でもこのような断面が見られる訳ではない。ソドム山は外側から岩塩を見るのは困難で、この洞窟のお陰でこれらの地質学的現象を見ることが出来る」。

 彼の孫のヘンは8歳で、グッシュ・エッツィヨンのグバオット居住区に住んでおり、この見学を特に楽しんでいる。「お爺さんの洞窟の仕事に同行するのは大好きで、時には怖い所もあるけれど、お爺さんが助けてくれて、友達も皆楽しいことだと思っている」。6歳の弟のヨタムは、68歳のお爺さんの洞窟研究に少し色を足してくれる。「お爺さんが洞窟で仕事をするのは心配していない、毎回怪我せず帰宅するから」と語った。

 アモス教授は孫達を誇りにし、困難な現場で進むのが遅くても関係ない。「孫と一緒に洞窟に入るのは良くあるが、可能な洞窟だけだ。ここでは今回のチャンスを利用して、若い人にも年寄りにも気楽に通れるコースをを調べている」と語った。

 教授によるとメルハイム洞窟は比較的新しく8千年のみであり、天井の色々な割れ目から出ている塩の鍾乳洞は大きく、早い速度で水が垂れている。「激しい雨が降ると水が割れ目を通って洞窟内に侵入する。もし割れ目が狭ければ、水がゆっくりと塩を溶かし、洞窟に到達する時には塩が飽和状態で、割れ目に沿って塩を残していく。その為に割れ目に沿って真っ直ぐな線で塩の鍾乳洞が出来ている。最初はストローのようなマカロニの形をしているが、段々と大きくなって直径が雫程になり、一部は大きな塊と変わっていく」。

 洞窟の床は天井から落ちたデリケートな塩の鍾乳石で一杯だった。2006年までメルハイム洞窟は世界で最長の岩塩洞窟で、公式な長さは約5.5kmだった。ナムカダンN3洞窟のイランの岩塩洞窟が国際的なタイトルを横取りした後、メルハイム・ピープル、イスラエル洞窟クラブや海外からの協力者達が1か月間かけてマッピングし、最新の測定器と沢山の忍耐を持って2019年に公式タイトルをイスラエルへ取り戻し、メルハイム洞窟は再度世界で最長の岩塩洞窟となった。この洞窟地図は、約40年間の調査の後に洞窟調査雑誌「ニクロット・ツーリーム21」に初めて掲載された。

 地中の洞窟を既に数時間歩き、手も疲れ、ケガや切り傷が岩と触れると物凄い痛みを引き起こすが、国際的なレベルの場所であり、特殊な冒険体験を提供してくれる場所なのは確かだ。将来一般市民に公開されるかどうか?時が来ればそうなるであろう。

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