たった数か月前に、病床が空いて医療チームが新規陽性者を受け入れるまで、感染者を乗せた救急車が毎晩救急室の外で列を作って待機していた。ストレス、負荷と欲求不満は、コロナ病棟がより高い病床率を上回った時に溢れ出し、医療従事者達もなす術がなかった。しかしこれらの困難な週から約2か月が経過し、現在の従事者達もなす術がなかった。しかしこれらの困難な週から約2か月が経過し、現在の現実は完全に異なっている。全国の病院のコロナ病棟では、新規感染者を殆ど受け入れていない。
例えば火曜日には、ハイファのラムバム病院では新規感染者の受け入れはゼロであり、最悪と考えられている感染第三波のピーク時に、この病院には1日に15人の感染者が搬送されていたからである。同日の火曜日にはアシュドッドのアスータ病院と、クファルサバのメイール病院でも新規感染者の受け入れはゼロであった。
テルハショメルのシバ医療センターと、ペタフティクバのベーリンソンでは1人の新規感染者のみが搬送され、ピーク時には1日に20~30人を受け入れていた。最も負荷が多いと考えられているエルサレムのハダッサでは、ピーク時には1日に140人以上に反し、一昨日は3人のみが入院した。保健省のデータによると、現在重症者は394人で、ピーク時には約1,200人いた。
「ワクチン接種が進行するたびに、入院患者数は減少している」とベーリンソンコロナ病棟責任者のマオール医師は語った。「ピーク時には病人で一杯のコロナ病棟が2か所運営され、コロナ集中治療病棟も2か所とコロナ産婦人科もあった。現在コロナ病棟は1か所で入院患者は2人のみ、コロナ集中治療病棟も2人、コロナ産婦人科にも1人のみ入院している。つい最近まで毎日2~4人の妊婦を受け入れていたが、今は1週間に1人でそれも未接種の妊婦だけだ。ワクチン接種作戦と患者数減少の間の相関はとても重要なものとなっている」と語った。
アシュドッドのアスータ病院でも新しい現実に慣れてきている。「コロナ感染者専用病床数を1桁に削減した」と、病院副院長のハギット医師は語った。「しかし一般患者の病床数が増加してきている。毎年祭日付近で内科の病床数が増加し、ある意味通常の生活に戻ったことが感じられる。過越し祭前には救急治療室でも高い負荷があったのは例年起きている事だ。過越し祭後には病院を通常運営に戻し、医療関係者も元の役割に戻り、コロナに対応できる最低数を保ちながら、再発にも対応できるようにしていく」と語った。
ガリラヤ医療センター院長のマスアッド医師は、イスラエル北部の感染状況の改善は遅れていると語った。「新規入院患者数の段階的な減少が開始したが、他の病院と比較するととても緩やかな減少である。ガリラヤ地方の主にアラブ人社会の接種率はとても低く、それがとても緩やかな状況を起こしている原因である。ワクチン接種が開始してから、全員が接種していないけれども、段階的な減少の緩やかな線を見ており、ピーク時には一度に115人が搬送されたこともあった。人員不足もあってとても困難な状況であった。今は入院患者の減少があり、集中治療室の為に封鎖されたリハビリや、老人病棟などの縮小した活動を元に戻すことが出来る」と満足げに語った。「コロナ集中治療室とコロナ一般病棟は残している。続いて病棟は1か所のみとなることを願っているが、最低でも入院患者が15人以下になることを条件としている」。