イブタサム・ハミッド氏は、彼女の芸名バスマ・エル・クウェートで知られており、先週ユダヤ教に改宗する決心の発表と、イスラム教の女性に対する軽蔑視を直接攻撃したことで、クウェート国内とアラブ諸国で大騒動を引き起こした。イスラエル・メディアへの初めてのインタビューで、数か月前に改宗することを決心したことや、自分への殺人予告を受けた事、またイスラエルを訪問したい希望などを語った。
「私は偽善の宗教、テロの宗教、女性を侮辱する宗教、女性を迫害する宗教、女性に何も権利を与えない宗教であるイスラム教を離れることを宣言する」とSNS上にあげた動画で語っている。「大きな誇りを持って私はユダヤ教に改宗することを宣言する」。
クウェートで有名な女性歌手のエル・クウェート氏は、この動画が大騒動を起こすことを理解していた。自分の母国がイスラエルとの正常化を拒否していることを批判している。またイスラムを批判して離反し、政府とも宣戦布告している。「イスラエルとの正常化を拒否し、国内の宗教の自由や表現の自由を反対しているサバフ家にも反対する」とも語っている。
クウェートのメディアでは彼女の事を「異教徒」と呼び、SNS上では彼女への殺害脅迫や、SNS以外でも彼女は脅迫を受けている。「私を殺そうと脅す多くの人からメッセージを受けている。それが起きる可能性は大きいのも知っている。過去にもそういうことが起きているからだ。しかしこれは私がやりたいことへの決心である。自分の宗教を変えるわけであり、誰の宗教でもない」と語った。
ハミッド氏はイスラエルを「ずっと以前から」訪問することを夢にしている。ヘブライ語を学び、ヘブライ語でも歌うことが夢でもある。「イスラエルを訪問したいが、コロナのせいで封鎖されている。将来訪問したい。イスラエルは強国であり、多くの有能な科学者を輩出している。私の母国であるクウェートが、イスラエルとの正常化を拒否している事実が理解できない」とも語った。
彼女の言葉は国中で大騒動を引き起こしたが、彼女を擁護する意見もある。「イスラム教に残念な日であって、彼女に何も罪はない」と匿名で現地メディアで引用されたコメントがある。またアフマッド・エルヒヤという名前の他のコメントには、「本当のイスラム教を知らず、一部のイスラム教徒の行動だけから判断するならば、イスラム教を拒否して離れることは容易い。アッラーがこれらの人に本当のイスラム教を見せてくれますように」と書いている。
彼女の騒動は、同国のテレビ局で有名な女性司会者が、キリスト教に改宗することを宣言してから1か月以内に起きており、司会者も同様に非難や殺害予告を受けている。