メロン山の焚火式典で44人が死亡、100人以上が負傷

 コロナ禍以来初めての大規模イベントが、国の歴史の中で大惨事の一つと変わってしまった。「トルドット・アロン」ユダヤ教徒達のメロン山焚火広場で、群衆のなだれ落ちた結果、44人が死亡、100人以上が負傷、その内23人が重傷となった。

 今朝3時に救急車は負傷者全員を北部の病院へ搬送することを終了し、警察は山からの参加者解散に努めている。現場に向かっていた数十台のバスが折り返すこととなり、現場では渋滞と混乱が続いている。

 警察の捜査初期段階によると、現場にいた参加者の一部が階段で足を滑らせ、「群衆雪崩」現象を起こして大人数が下敷きになった。消防隊がイスラエル空軍のヘリや669部隊兵士達の協力を得て下敷きになった人達を救助した。

 38人の死亡が現地で確認され、ツファットのジブ病院では搬送された6人の死亡が確認された。ジブ病院には47人の負傷者、ナハリヤには27人、ティベリアのポリヤ病院には26人、ハイファのラムバム病院には7人の負傷者が搬送されている。もう一人の負傷者は、ジブ病院からエルサレムのエンカレム・ハダッサ病院へヘリで搬送され、もう一人はアフラのハエメク病院に搬送されている。病院からの報告によると、負傷者のうちの23人が重傷とのこと。

 大惨事事件発生後に、山に於ける携帯電話システムの一部が崩壊し、現場から心配している家族に連絡が取れない人達も数多くいる。警察は、「メロン山にいる家族と連絡を携帯で取ろうとしている試みは熟知しているが、山全体で携帯電話受信の問題が発生しており、通信を不可能としている」と伝えている。警察では家族に対し110番に連絡を入れて、警察から情報を得るように伝えている。

 現場に最初に到着した赤ダビデの星救急医療員は、「現場に到着した時には大混乱が起きており、数十人の人達がこちらに向かって走ってきていた。何処に行けばいいのか叫びながら、何十人も負傷者がいると教えてくれた。現場は悲惨な状況であり、プラットフォーム、階段には数十人の負傷者が倒れており、様々な傷を負った人達が苦しみながら歩いていた。大規模な救助隊が治療、蘇生治療を開始し、山頂にある治療所に負傷者を担架で運んだ。そこから救急車の中でも治療を続け、ヘリで北部やエルサレムの病院へ搬送した」と語っている。

 子供達と現地に参加していたヨッシー氏は、「グランド・ラビが焚火に点火した直後にサイレンが鳴った。二人の息子達と屋根の上にいたが、退避する方がいいと判断した。坂道を下るときに、遠くの方から多くの人の塊が落ちてくるのを見た。息子がそれを正確に描写している。上下に人が轢かれて押しつぶされた人間の波のようと言っていた。人の波がいくつも見えた」と語っている。

 ナハリヤに搬送されたエルサレムの16歳の少年は、物凄い圧で全員が押し合っていたと語った。「数万人が一緒にキチガイのように押し合い、群衆が外に流れ出て息が出来ず、それを止めることも出来なかった。人々が転げ落ち、後ろからは200人くらいがまだ押し続け、人の層が何層も出来て全方位から押された。自分は手足を軽く負傷したが、本当に死ぬかと思った」と語っている。

 ツファットのジブ病院に搬送されたエルサレム25歳のドゥビール氏は、「外に出ようとした人達がいて、物凄い人の量であった。余りにも押し合い過ぎて色々な方向に押された。階段が合ってそこを全員整然と降りていたが、何人かがそこで躓き、そこから雪雪崩状態となった。大人が子供の上に覆いかぶさり、自分の上にも数百人の人が落ちてきた」と語っている。

 「救助隊の人達が負傷者にも力を与えてくれた。助ける力がある人達がお互いに助け合い、人の層を上から除けていった。現場には7~10分くらいしかいなかったが、神の祝福のお陰で何処も折れていない。健康で無傷だ。以前のメロン山ではこんな状況ではなかった。通常はちゃんと整理され、コントロールされて皆整然と入場して退場し、幸せになっていた。家に健康で帰宅することが重要だ。多分参加者が多すぎたのだと思う」とも語った。

 山にいた国会議員のイタマル氏は、「1時間くらい現場の様子を見ていた。ある段階で2人の警察官が、私と秘書を人の波から救い出し、その数分後に大惨事が起きた」と語っている。

 想定によると、メロン山の焚火式典には10万人以上が参加し、昨夜20時から開始した。今年のラグバオメル祭は、13年ぶりに木曜日と金曜日の夜中に開始することとなり、その為に参加者には早めに現地に到着するようお願いしていた。特例として安息日を冒涜しない為に、焚火の点火は14時間のみと決められていた。それに間に合うために、3人のグランド・ラビが同時に焚火を点火し、約3千人のユダヤ教徒達がその周りにいた。

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