パン種から種無しパンまで:安息日明けから始まる過越し祭前夜祭の完全ガイド

 過越し祭前夜に、パン種の安息日食事をどう食べるのか?3度目の食事をいつ終わらせるのか(ヒント、早朝)?安息日の朝の祈祷はいつか?残ったパン種はどうするのか?色々な質問に答えてみた。

◎安息日と過越し祭スケジュール:

●安息入り時間(ビック・シャバット)

エルサレム 18:19、テルアビブ 18:35、ハイファ 18:28、ベエルシェバ 18:36、ツファット 18:28、エイラット 18:25

●安息日朝のパン種食事終了時間

エルサレム 10:10、テルアビブ 10:12、ハイファ 10:11、ベエルシェバ 10:12、ツファット 10:09、エイラット 10:12

●安息日明けの過越し祭前夜祭入り時間

エルサレム 19:31、テルアビブ 19:33、ハイファ 19:33、ベエルシェバ 19:33、ツファット 19:31、エイラット 19:31

●日曜日の過越し祭前夜祭明け

エルサレム 19:32、テルアビブ 19:34、ハイファ 19:34、ベエルシェバ 19:33、ツファット 19:32、エイラット 19:31

 今年は過越し祭前夜祭を安息日明けにお祝いし、大きな利点がある比較的稀なケースであり、昼寝をゆっくりした後に前夜祭の夕食が出て、疲れ切った後ではない。もう一方で、安息日と祭日がつながることで、律法と習慣に特殊な様々な問題も引き起こしている。

 どうやって前夜祭当日に、パン種の安息日食事を食べるのか?3度目の食事をいつ終わらせるのか(ヒント、早朝)?安息日の朝の祈祷はいつ祈るのか?神の為に残ったパン種はどうするのか?「ツァハル」ラビ組織会長でありショハム居住地のラビ・ダビッドと、レブ・アカデミック・センター、「スーラモット」と「ラオーフェック」慈善団体責任者のラビ・ヨセフ、「ツァハル・カシュルート」組織会長ラビ・オーレンが回答してくれる。

◎2021年3月25日木曜日:

パン種の売却

 まだパン種を売却していない人は、「ツァハル」ラビ組織の「ツァハル食料監視」ホームページで売ることが出来る。

*追記:職場の机の中に忘れたパン種も売却することを事前に言う事。

パン種の検査

 今年は「パン種の検査」が前倒しになり、木曜日と金曜日の間の夜中(星が出た直後の午後18:20頃が良い)に行う。この習慣は、良く包んだ10個のパンの欠片を、家の様々な部屋に隠すことをする。

 ロウソクか懐中電灯を使って捜索し、発見したパン種は全て翌日(金曜日)に焼かなければならない。この検査の目的は、隠れた角にパン種を忘れないことを確認する為である。この1年間はコロナ禍により、自宅の普段使用しない場所で学び、労働し、食事もしたので、通常より厳格に探す必要がある。

 この検査は倉庫、庭や自動車の中まで含まれている。検査が終了したら、「パン種の棄権」(コール・ハミラ)を唱える。

*追記1:パン種を隠す者は、どの場所に隠したかをメモすること(いつも良く隠し過ぎて、何処に置いたかも覚えていないパン種が出てくる)。

*追記2:子供達のランドセルやおもちゃ箱も探すこと。この2か所には良くカビ付いたサンドイッチや果物、又は賞味期限が過ぎたスナックなどが長期間保存されている。

*追記3:指定された日以前に家全体の検査を実施することも可能だが、祝福を唱えてはならず、検査していない1部屋だけ残す必要がある。そうすると指定日に古代の習慣に従った検査を実施することが可能となり、1部屋のみなので早く終わって祝福も唱えられる。

第一子の断食

 イスラエルの殆どの会衆では、過越し祭の前夜に第一子が断食する習慣、又はバビロン・タルムードの「マセヘットの終了」の儀式に参加し、その後に律法の食事をするのが通例となっている。安息日には断食をしないので、今年は断食又はマセヘットの終了は木曜日に行われる。

追記:自分でマセヘット(タルムードとミシュナーを構成する本)を学ぶと決心したならば、「お祝い」又は「巻物」を選ぶと良い。両者とも短く、比較的簡単で、注釈内容や楽しい伝説も含んでいる。

◎2021年3月26日金曜日:

パン種の焼却

 パン種(安息日食事に残すもの以外)を燃やすのは「5時間目の最後」までである。

パン種の焼却最終時間:エルサレム 11:28、テルアビブ 11:30、ハイファ 11:29。

 今年は焼却時に「パン種の根絶」(コール・ハミラ・ベハミア)を唱えない、何故なら安息日にまだパン種を食べるからである。もし早朝に忘れたり間に合わなかった者は、安息日入りまでに焼却することが出来る。

注意点:パン種の焼却は、地方自治体の指定する場所のみで実施する必要があり、可燃性の燃料を使用することは禁止されている。去年はベイト・シェメッシュのラビが、人数制限の規制でパン種の焼却が禁止されていたにも関わらず、自宅のベランダでパン種の焼却を実施することに固執して悲劇が起きた。彼は可燃性の燃料を使用し、大火傷を負い、その後妻と3人の子供を残して死亡した。

安息日と祭日の準備

 安息日を守る者達は、安息日に祭日の用意はしないように厳守しており(安息日の方が聖日と考えられている為)、金曜日に「セデルのお皿」のアイテムを準備しておくべきである。「腕」を焼き、レタスの苦みを検査し、ゆで卵を調理して皿に入れ、その周りにハローセット、苦菜の「菊」(セロリ)を粉砕し、塩水を準備する。

祭日と安息日を厳守する者達への追記:シャバット・タイマーをセットし、前夜祭の食事にも適応するようにしておく必要がある。シャバット・タイマーの警告灯が消える前の前夜祭にそれを思い出したなら、「シャバット・タイマーを延長」することは可能であり、警告灯やクーラーが後で消灯するようにさせる(禁止されているのは「短縮」することのみで、つまり設定した時間前に電化製品が停止することを引き起こすことである)。

 パン種用の容器は、安息日以前に保管することをお勧めする。安息日の食事も過越し祭コーシェル用の食器を使用する方が良い。それか使い捨ての食器を使用しても良い。

安息日のロウソク点灯

 安息日のロウソク点灯時には、「魂のロウソク」(48時間用が良い)も点灯する必要があり、それが安息日明けに祭日のロウソク点灯に必要な「火の移行」として使用される。

安息日の食事

 金曜日夜と安息日朝の食事では、「2個のパン」(二種類のペストリーを祝福する)を祝福する必要がある。殆どの会衆では前夜祭当日は種無しパンを食べる習慣が無い為、過越し祭用の食器でパンを食べないように、パンの欠片が残らないピタや小さいロールパンを購入することをお勧めする。

 パン種はベランダか庭で食べる必要があり、手をよく洗いってから席に戻り、安息日の食事を過越し祭用の食器(又は使い捨ての食器)で食べる。

 アシュケナジー系も金曜日の夜と土曜日の朝にマメ科の植物を食べ、他のアシュケナジー系ではこれらの食事で「濃厚な種無しパン」を食べることもある(過越し祭用の食器は使用しない)。

*追記1:祖先の習慣を守り、過越し祭でマメ科の植物も食べないアシュケナジー系の保守派でも、祭日中に「マメ科の植物を含む」製品や、「過越し祭用コーシェル」と書いていない基本製品の一部も食べることが出来る。

*追記2:安息日の食事は使い捨ての食器と使い捨てのテーブルクロスを使用すれば、沢山の頭痛の種や律法の問題を節約してくれる。また食事を温める為の使い捨て容器を使用することで、安息日に鍋を洗って良いのかの疑問に関する律法的議論も節約できるだろう。

◎2021年3月27日土曜日:

祈祷と食事

 今回の安息日では、パン種食事終了時間の為の安息日の食事に間に合うよう、早朝にお祈りをする。パン種を食べて食事を開始する(過越し祭用食器から遠く離れ、外でやるのが良い)。その後に服からパンの欠片を払い、口を手を良く洗い、食べた場所もホウキで掃除する。パンの欠片やごみは、外にある公共のゴミ箱に捨てること。

パン種の根絶

 食事が終わった後に残ったパン種は、根絶する必要がある。犬か猫に与えても良し、又は公共場所でボロボロにする必要がある。又はトイレに捨てて食べられないよにするか、又は洗剤、液体石鹸、又は似たような材料でパン種にかけて食べられないようにする。

 根絶中には「コール・ハミラ・ベハミア」を唱える(もしかすると所有していることを忘れているかも知れないパン種を廃棄し、放棄するという唱え言葉)。

パン種の根絶と「コール・ハミラ・ベハミア」を唱える最終時間:

エルサレム 11:27、テルアビブ 11:29、ハイファ 11:28。

昼の祈祷と3度目の食事

 昼の祈祷は前倒しになるように努力する必要があるが、今晩から始まるサマータイム(木曜日から金曜日の間)の為に、13:15後にしか祈ることが出来ない。

 その後、前夜祭の食事をお腹を空かせて食べられるように、軽い3度目の食事を食べる。これは昼過ぎに3度目の食事を食べることを厳守しているスファラディ系にも適応したやり方である。

 アシュケナジー系は、3度目の食事を昼前に食べる習慣があり、安息日の追加祈祷終了後に軽い食事を食べたり前菜だけ食べ、食事の祝福を唱え、30分後に残りの食事を食べる。

 過越し祭の犠牲を捧げる時間に祈りが近くなるように、「大きな昼の祈祷」を祈らず、祈りを遅くさせることを守る人達もいる。昼の祈祷後に「過越し祭の犠牲の順序」を唱える習慣がある。

◎安息日明け、過越し祭前夜祭:

ロウソクの点灯とお祭りの準備

 安息日を冒涜しないように、祭日のロウソクの点灯は安息日明け後のみに行い、「聖日と聖日を分ける祝福された神」を唱える。ロウソクの点灯は、安息日入り前に点灯されたロウソクから、「火の移行」によって実施される。

準備と前夜祭食事

 律法では安息日に祭日の準備をすることを禁止しているため、前夜祭の食卓準備や食事を温めることも、安息日が明けてから始める必要がある。

 前夜祭の祝福は頭文字で「ヤクナズ」と呼ばれており、ワイン(ヤイン)「ブドウの実の創造主」、聖別(キドゥーシュ)「我々を選びたもうた」、ロウソク(ネル)「火の光の創造主」、しめくくり(ハブダラー)「聖日と聖日を分ける主」、時間(ズマン)「我々を生かせたもうた」。

*追記:「火の光」(ハブダラー)の祝福の為に、使い捨てのお盆に小さいロウソクを準備する。祝福中に祭日用のロウソクから小さいロウソクへ火を移し、ロウソクの横にマッチを置いてトーチのように見せる。「火の光の創造主」の祝福後に、マッチは消さないでそのままお盆の上に置き、子供達の届かない安全な場所に移動させる。

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