ハマスの「メトロ」が標的:イスラエル軍は昨夜1千発の爆弾と砲弾を発射

 イスラエル中央部と南部居住地へのロケット集中攻撃後に、イスラエル軍は昨夜の零時過ぎにガザ地区に対する大規模な攻撃を開始した。戦闘機、戦車と高射砲がガザの北部と南部を攻撃し、2014年以来このような砲撃は見たことがないとガザの住民は伝えている。夜中にロケット集中攻撃があり、主にアシュケロンとアシュドッドに向けられていた。赤ダビデの星では、アシュケロンの7階建てアパートに直撃し、57歳の男性が破片で重傷を負い、ブラジライ病院で手術された。90歳の老人がシェルターに走っていく途中で負傷した。

 昨夜は8人の負傷者がブラジライ病院へ搬送され、破片の摘出手術を受けた中等傷の者、4人はシェルターで軽傷、3人はショック症状であった。

 イスラエル軍スポークスマンのハディ准将は、戦闘機、大砲と戦車が約1千発の砲弾やミサイルをガザ地区内の標的に発射したと発表している。「昨夜は空と地上からの複合攻撃を実施し、6か所の基地から160機が離陸した」。零時過ぎから開始した大規模な攻撃では、約450発が150か所の標的に対し35分で投下されたとのこと。

 「同時にゴラニ第七旅団、第162師団の砲兵部隊をブーバー幹線(ガザ国境)付近の前線へ移動させた。約500発の高射砲砲弾と50発の戦車砲弾が発射された。標的はハマスの「メトロ」破壊であり、ガザ北部にあるハマス地下トンネル網である。これらのトンネルを数㎞破壊し、攻撃結果は継続して調査する。砲弾発射と装甲車の存在は、対戦車ミサイル部隊のように戦いながら攻撃の標的になるという目的を達している」と語った。

 このイスラエル軍スポークスマンの英語の発表が、海外のメディアで地上戦の開始と解釈され、「ガザ地区内に我々の部隊が侵入したという解釈をさせる意図は全くない」とスポークスマンは説明している。

 昨夜は、主にイスラム聖戦のロケット地下発射台と製造工場が攻撃された。「またジハッド聖戦の対戦車砲部隊の上層者を負傷させることに成功したようだ。また早朝に、アイアンドーム部隊がガザ南部でハマスの自爆無人機を撃墜した」とも伝えている。

 民間防衛部隊では、今朝ガザ地区から4㎞の範囲に住んでいる住民に対し、シェルターで待機する指示を解除した。その指示発表直後の夜中時に、アシュドッドと周辺、ベエルシェバ、アシュケロンとガザ周辺居住地にロケット集中攻撃が発生した。夜中の2時以降にもアシュケロンとアシュドッドにロケット集中攻撃が起きている。その後また4時17分にアシュドッドで警報が作動した。

 パレスチナ報道によると、ガザ各地で停電が発生した攻撃の強さに驚きを隠せないと強調している。ガザの一般市民は家から避難し、ガザでアップロードされている動画では、窓の外から見える空爆時には、アパート内から叫び声が聞こえている。パレスチナ情報筋によると、今回の攻撃でガザ北部のベイト・ハヌンの病院には50人以上の負傷者が搬送されたとのこと。

 ハマス軍事部隊は、今回の大規模な攻撃の後にメッセージを出している。「敵は破壊を作る為に見せしめの攻撃を実施し、我々の抗議に対抗する能力はない。これは何も影響を与えない」。イスラエル軍スポークスマンが短いメッセージで、「空軍と陸軍がガザを現在攻撃中である。詳細はまた後に」と伝えたことから、世界中のメディアでは実在しない地上戦の開始と解釈した。アメリカのニューヨークタイムズとワシントンポスト、イギリスのガーディアン、イタリアやフランスの新聞社では地上戦開始と解釈した。一部のメディアでは、イスラエルが「ガザ内に兵士を進軍」とはっきり書いている。

 ネタニヤフ首相は、「ハマスが高い代償を支払うと言った。我々はそれを実行し、強力に実行継続する。まだ最後の言葉は発しておらず、この作戦は必要な限り継続する」と述べた。

 ハマス上層部のフッサムは、アラブ諸国と国際仲介者との接触をしており、イスラエルは「勝利の映像」を模索していると述べた。「ハマスの立場は明確で、もしイスラエルがガザ、エルサレム、エルアクサ寺院とシェイフ・ジャラフ居住地への攻撃を中止するならば、何らかの提案に協力することが出来る」と語った。今のところイスラエルは鎮静化提案を拒否し、ベニー国防大臣は既に召集された予備兵7千人以外に9千人の召集を追加承認した。

 またイスラエル軍スポークスマンは、戦闘機と飛行機がハマスとイスラム聖戦の多くの武器を保管した建物を数か所攻撃したと発表している。ハマス海軍メンバーの家も武器庫として使用されていた。またハマスのサイバー部隊の建物も攻撃されている。日中にはガザ周辺のイスラエル軍へミサイルを発射しようとしていた、対戦車砲ミサイル部隊のメンバー7人も殺害された。

 先日の朝から夜中の大規模攻撃が開始するまで、ガザからのロケット攻撃は止まなかった。ベエルトビヤでは警報作動時に、シェルターへ向かっていた87歳の女性が転倒して頭を打ち死亡。ベエルシェバの家にはミサイルの破片で多大な被害が発生し、イスラエル全国の各地にも着弾が確認されている。

 昨夜22時過ぎには低地、ベングリオン空港とアシュドッドへロケット集中攻撃が発生した。23時30分にはベエルシェバ、ネバティームやラハットへは18時45分に発生した。昨日の昼にはテルアビブ周辺、シャロンとエイラット地方へロケットが発射、ガリラヤ西部にもレバノンからロケットが発射されたが負傷者はいない。

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