ネタニヤフ首相は、封鎖延長の会議に閣議を今日招集させる希望を表明したが、罰金拡大と規制を遵守しない教育施設への取締り強化が国会で承認されるまでベニー国防大臣は同意しないつもりだ。
大臣達は封鎖の今後に関する決定を下す必要があり、日曜日に封鎖が解除される予定であるが、ベニー国防大臣は、「取締りの強化が無いのならば閣議も無い。ハリクード政党が欺くことを止めて実行に移すならば、閣議招集に同意する。ブネイ・ブラク市やベイタル・エリート市でも、ヘルツリヤ市やリッション・レツィヨン市と同様に取り締まるべきだ」と伝えている。今日の午後国会の制定委員会は罰金法に関する会議をする予定で、国会での二次と三次の承認へ提案を準備する。
保健省は昨日ネタニヤフ首相との会議で、来週日曜日1月31日の夜中零時に解除される予定の封鎖を、教育施設は完全封鎖のままで現状の規制で最低でも1週間の延長を推薦した。ユーリー保健大臣はこの会議において、「特に重症者が深刻化している現状で、封鎖解除するのはキチガイに等しい」と語った。
また昨日はコロナ変異種感染防止の為に、政府決定の一部としてイスラエル国のメインゲートであるベングリオン空港完全封鎖前に数百人の乗客が空港へ到着した。政府規制の抜け道の一つは、金持ちならばプライベートジェットでイスラエルを出入国することが可能で法的にもそれを阻止することは出来ない。イスラエル人の多くがデッドラインであった夜中零時前に海外から離陸し、今朝イスラエルに到着する予定だ。
3カ月間遅れて昨日国会は、コロナ規制違反への罰金拡大法案の提案を一次承認した。これらの罰金は、主に許可なしで教育施設の多くを再開させたユダヤ教徒、また保健省の規制に反して多人数の結婚式を行っているアラブ人達に適用させることとなる。
アラブ人議員とユダヤ教徒議員が唯一この法案に反対しており、ユダヤ教徒議員達の猛反対があったとしても最終的に承認される見込みである。ユダヤ教徒議員の反対は総理府との会話にも観られ、聖書のユダヤ教政党のモーシェ・ガフニ議員が、「俺たちは奴隷だ、信じられない」と怒りを表していた。
去年11月3日の今から83日前に、規制に反して開店するお店には5,000シケルの代わりに1万シケルの罰金を課す法案がコロナ閣議によって承認された。また教育施設の開校、結婚式、式典、ショーやパーティーなどの催行は5,000シケルから2万シケルと提案されたが、翌日その決定がまた覆され、ユダヤ教徒達が反対したことによって罰金1万シケルと定まった。どちらにしろこの提案もやっと今日一次承認され、最終承認はまだなされていない。
イスラエル国内の感染状況に沿って、様々な規制が追加されていき、罰金額も上昇していった。2020年4月には、マスク未着用には100シケルの罰金が決定され、その後200シケルとなり、今日500シケルになっている。
店主による規制違反は、2,000シケルとなっていたが、その後5,000シケルに上昇した。今日政府はこれを1万シケルに決定しようとしており、これに関してはユダヤ教徒議員達も反対していない。
罰金増額の決定が遅れた理由として、ネタニヤフ首相がユダヤ教徒達の圧力に屈してしまい、前コロナ総責任者のガムゾ教授の計画に沿って行動しなかったことによる。またユダヤ教徒達の怒りを買わないように、ネタニヤフ首相はレッド・シティーの封鎖を実行せず、その多くはユダヤ教徒の町であった。2度目の封鎖後にストリートショップは封鎖されていたにも関わらず、多くのシナゴーグが再開されることとなった。
感染状況が悪化しているユダヤ教徒の居住区で切られた罰金の数は、全体の人口から比べると低い。アラバー、マンダ村、タマラなどのアラブ人居住区では6人に1人が罰金を受けており、殆どがマスク未着用か市民公共場所への外出違反であった。
比較的感染度が高い居住区では罰金の数も少ないことが判明している。ユダヤ教徒居住区のモディイン・エリートでは、封鎖帰還中の教育施設開校違反であるにも関わらず罰金は1,200枚しか切られていない、つまり市民の1.57%のみとなっている。