レバノンを数回訪問し、ヒズボラのメンバーと連絡を取り合い、同組織へのテロリスト勧誘を依頼された。このような起訴内容が、旧市街の住民であるヤスミン・ジャバールに対してエルサレムの地方裁判所で提出された。彼女はエルサレム国立図書館の従業員であり、ヒズボラにスカウトされて同組織のメンバーとして活動していた。彼女がイスラエル国内でのテロ活動を実行する目的で、イラン・アクサ部隊とヒズボラ組織へイスラエル・アラブ人や占領地区のパレスチナアラブ人を勧誘活動した為、イスラエル国内諜報部は先月彼女を逮捕したことを発表した。
起訴状によると、ジャバールは2015年にヒズボラのメンバーからレバノンを訪問することを伝えられた。「パレスチナへの帰還」と名付けた若者の会合があると教えられ、彼女はそれに賛成して自分の友人、バアッド・アブライルにも参加するように誘った。同年12月6日にヨルダンで友人と合流し、そこからベイルートまで二人で飛んだ。
この会合に参加している間、ヒズボラに属する博物館を訪問し、イマッド・モレイナの墓やボッフォール要塞を訪問した。この段階で彼女はヒズボラと関係した活動であると分かったが、そのままヒズボラのメンバーと連絡を取り合っていた。
2016年にジャバールはまたレバノンを訪問し、ヒズボラのメンバーは彼女をベイルートのダハイエ地区の喫茶店へ連れて行った。そこで「老人」と呼ばれた匿名の男性と出会い、その会話の中でその男性は彼女とエルサレムで起きていることに大変興味を示した。翌日二人は再度出会い、その時に彼女はヒズボラの為に活動することを同意した。
その時に男性は彼女に「ラヒール」というコードネームを与え、彼女との連絡を取りやすくするためにトルコに住むことを要望し、レバノンを再度訪問すること、そしてヒズボラの活動の為に国内を移動しやすいイスラエル市民権を持ったアラブ人を勧誘することを彼女のミッションとした。別れる前に「老人」はジャバールに連絡が取れるように電話番号を渡した。
起訴状によると、レバノンへのビザを取得することが困難だった為にジャバールはその後何度もトルコへ行き、ヒズボラのメンバーから200ドルが入った本を受け取った。その2年後である2018年11月に再度イスタンブールを訪問し、自分が追跡されないようにヨルダンの友人を通じてヒズボラのメンバーと連絡を取り、イスタンブールでもヒズボラの違うメンバーと会合した。
ジャバールは早急にイスタンブールに移住することを要望され、ヒズボラへのメンバー勧誘に適した人物を見つける為の訓練を受けることも依頼された。ソーシャルネットワークを利用してメッセージを受け取れるように、お互いに暗号を使用することを説明された。そして同メンバーに120ドルを手渡している。
今年8月にジャバールが逮捕されるまでに、フェイスブック、インスタグラムやワッツアップなどのデジタルプラットフォームを利用して暗号や写メをヒズボラのメンバーっ地へ送り連絡を取り合っていた。
検査官によると「起訴状に明記しているように、彼女はイスラエルからレバノンへ訪問することは違法であることを知っていながら渡航した。また外国のエージェントと出会い、テロ組織の一員であることを知りながらそのために活動し、テロ活動の協力、支援や実行を手助けした」と伝えている。