世界中で250万人以上が死亡し、1億2千万人が感染、イスラエルでも累積感染者は百万人に近い。一部の感染者は重度の症状に苦しみ、変異株の一つに感染するリスクも高い。感染回復者はどうすればいいのか?気になるQ&Aを集めてみた。
●コロナ感染回復者の定義
検査結果陽性から14日間隔離した後に最後の3日間は症状が出ない者、又は隔離後の10日目に実施された2回目の検査が陰性で、最後の3日間に症状が出ない者が受けるコロナ回復証明書を有した者である。入院した者、又は看護施設や老人施設にいる者は、20日間の隔離後に回復者と定義される。
●回復者の免疫の有効期間は?
想定によると、回復者が獲得する免疫は最低でも1年間は有効であるとされており、コロナが発生してから1年しか経過していないからでもある。しかし変異株の出現により、回復者の新規変異種の感染報告が増えてきている。
保健省のデータによると、約73万6千人の回復者のうち、回復してから90日後に検査が陽性であったのは現在までに885人であるとのこと。つまり回復者の0.12%が再感染したこととなる。一部は違う種類のウイルスに感染、又は最初に感染者と定義された時に誤った陽性検査結果であったのかも知れない。最も懸念しなければならないのは、昨日は発表された国際調査機関の結果で、ブラジルのマナウス市を起源とする「ブラジル変異種」に関してだ。研究の初段階の結果によると、この変異種は回復者の25~61%を再感染させる恐れがあり、感染回復者が獲得した免疫を「追い越す」ことに成功する変異種と懸念されている。
最近諜報機関でも変異株による再感染を調査した報告がなされており、イスラエルの回復者も再感染する恐れがあるとされている。その為に最近の推奨では、回復者も接種するという結果となった。
●回復してからいつ接種する必要がある?
保健省では、回復してから3か月経過した回復者へのワクチン接種を許可した。これは世界の様々な保険機構の推奨でもあり、回復後3~6か月経過した回復者を接種すると決めている。ワクチンは1回の接種で免疫レベルを高め、出来る限り長い期間の最強の免疫性を可能とさせる。
●ワクチン接種は回復者に何を引き起こすのか?
ワクチンは回復者に「インパルス用量」として使用され、免疫系に追加刺激を与え、ウイルスに対する抗体を増加させる。回復者の免疫性は向上し、回復者によって異なるが数か月後に免疫性は低下する。このワクチンは、B型白血球にコロナウイルスに対する抗体を製造するように働きかけ、最大限の免疫ネットワークを構築する。
●回復者にワクチンを2回接種すればどうなる?
保健省では、現段階では回復者には1回限りのワクチン接種を許可しており、ワクチン製造会社の研究や、世界中の保険機構の推奨に適している。製薬会社では実験の枠内で、本人も知らずに感染していた人達も研究に参加し、2回の接種を受けたが何もリスクは無かったと報告している。そのため回復後や、回復後でまだ再感染していない時に「間違えて」2回接種を受けたとしてもリスクは全くない。
●回復者はリスク・グループなのか?
一部のコロナ感染回復者は、身体の殆どの機能を攻撃する恐れがある持続症状を含んだ「慢性コロナ」に苦しむ恐れはある。慢性コロナで報告される一般的な症状は、倦怠感、筋肉痛、思考の不鮮明さや物忘れ、ADHD、皮膚病、呼吸困難、心筋の損傷などがある。回復者から200種類以上の症状が報告されており、殆どの症状が出る恐れがあり、誰にどのような症状が出るかを知ることは出来ない。
●回復者が完全に復帰しない場合には、誰に相談するのか?
全ての健康問題はかかりつけの医師に相談すること。もし必要ならば、医師がコロナ回復クリニックを紹介する。これらのクリニックはイスラエル全国の病院内に設置されており、そこにいる心臓病専門医、呼吸器専門医、神経内科医、リハビリ専門委、理学療法士やその他の医療スタッフは、回復後に様々な症状で苦しんでいるコロナ患者治療に関する多大な経験を積んでいる。
●回復後には何らかの検査をする必要はあるのか?
回復して健康問題も無く、特殊な症状も無いのであれば、何らかの医療的検査を実施する特別な指示はない。しかしもし健康上の問題があるならば、かかりつけの医師に相談し、医学的な検査が必要かどうかを検査・検討してもらう。
●運動しても良いのか?
保健省では、回復者がどのように身体運動に戻ることが出来るかを決定した通知を出した。この通知によると、軽症感染で無症状で回復した者は身体運動に戻ってよい。軽症感染で症状が出た者は、かかりつけの医師又はスポーツ医師と相談し、身体運動に戻る許可を受けなければならない。
中等感染者は身体運動に戻る前に、心電図検査、心臓検査、又は医師の指示に従って他の検査を行う必要がある、何故ならコロナが心筋に損傷を与えている恐れがあり、このようなケースでは激しい運動が不整脈や心肺停止を引き起こす恐れさえある。入院を必要とした重症感染者は、心臓専門医によって完全な心臓検査が行われ、許可されるまで身体運動に戻ることは出来ない。