キッパを被るのは律法の義務なのか?

◎質問:

 キッパを被ることは義務なのか、それとも習慣なのか?

◎回答:

 確かにキッパを被ることは聖書には記されていないが、しかしこれは義務である。聖書に記されているように、賢者達の声に従う事を神は命令している。「すなわち彼らが教える律法と、彼らが告げる判決とに従って行わなければならない。彼らが告げる言葉にそむいて、右にも左にもかたよってはならない」(申命記17:11)。

 つまり賢者の教えに背いてはならない。ラムバン(ラビ・モーシェ・ベン・ナフマン)は注釈の中で、この意味を説明している「この律法の必要性はとても大きく、何故なら聖書は書面で我々に与えられ、そして生まれてくる全員に於いて意見が同様である訳ではないことが知られており、論争が始まって律法が幾つかの教えになってしまう。大法廷に従へと聖書には記されている…聖書解釈で彼等が我々に語る全ての事は…彼等の意見に関して聖書をお与えになられた…」。

 賢者の言葉に従うことは、聖書の遵守の団結を保証する。そうでなければ論争は増え、イスラエルに幾つかの教えが出来てしまう。このガイダンスは、モーセがシナイ山で受け取ったように、主に記された聖書の解釈であるが、世代を通じて新しいものを「更新」する必要があり、新しいものに対して修正し、何故なら賢者の言葉への従順と受入は、新しい規制にも適用されているからである。

 例えばハヌカ祭でロウソクに火を灯し、プリム祭でエステル記を朗読し、それ以前に「彼の律法によって我々は聖別され、命令された…」と祝福する。ガムラではこのような質問が記されている、「どこで命令されたのか、これらは聖書に出てこない祭りだ」。それに対する回答は、前述のように「かたよってはならない」と記されている聖句で命令されている(バビロン・タルムード、安息日22ページ)。

 聖書では全く記されていないのでキッパを被る義務はない。キッパを男性が全員被るようになった習慣も比較的後期である。タルムードやミドゥラシームのような古代文献には、ユダヤ教徒のみにこの習慣があった。しかし時間の経過と共にこの習慣が民族や解釈者にも受け入れられ、約500年前に編纂されたシュルハン・アルーフでは、頭をあらわしたままで歩くことを禁じており、これは禁止事項であるということになった。

 海外では(例えばドイツ)、公衆の面前でユダヤ教を目立たせることを懸念した場所もあり、街中を歩く時にはキッパや帽子を被らずに歩いていた。アメリカの最も偉大な解釈者の一人(故ラビ・モーシェ・ファインシュタイン)が、職場で帽子を脱ぐのが義務付けられた者は、生計の為にはキッパが無くても歩いて良いと許可した。

 しかしシュルハン・アルーフ(ライフスタイル、マークB)では、「神の臨在に対して頭をあらわにしたまま4アモット」歩くことは禁止している。ラビ・イスラエル・メイール・マラディンは、自身の著書「明確なミシュナー」に於いて、この律法に従い頭をあらわにしたまま祝福したり、聖書を学ぶことを禁止していると注釈している。全イスラエルでもこのような習慣があり、(異邦人を恐れて)街中でキッパを被らない場所があったとしても、祈祷、祝福と聖なる言葉を唱える時にはキッパを被っていた。

 どちらにしろ神は賢者達の声に従うことを我々に命令した為に、キッパを被ったまま歩く必要があるとラビ達の意見は同意しており、キッパを被っている者は神の命令を実行し、これは義務と考えられている。

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