ガザ地区でコロナ感染が急激に悪化しており、先日のデータでは感染者数が5倍になったとのこと。ガザの赤十字事務局長のイグネシオ氏と現地記者サミー氏は、ガザ地区内の複雑な状況に関してコメントしてくれた。
「ガザの状況は衝撃的で心配だ」とイグネシオ氏は語った。「コロナ以前から崖っぷちになっていた健康システムは既にパンク状態だ。病院の病床利用率は約90%で、その中の約70%が重症者となっている。どれくらい病院とスタッフの対応が持ちこたえることができるか分からない」とも語った。検査キット、医療機器、防護服や薬が不足しているとも語った。「状況は刻々と悪くなるだけだ」と心配そうに語った。
WHOがガザに医療機器を入れており、次のステップに対して関係者達も準備は進めている。ただしパレスチナ人はまたワクチン購入の手続きを始めてもおらず、世界から寄付として受け取れることを願っているようだ。
「ガザでは夜20時から翌朝5時まで封鎖されており、既に1か月が過ぎた」とサミー氏は語った。「感染数は先週だけで2千人の新規陽性者が確認され、5倍にもなっている。これは大問題だ。我々に何が出来るだろうか?呼吸器、薬やその他のものも不足している。我々の苦難は大きくて、我々にとってもイスラエルにとっても問題である」と語った。
サミー氏はまた、「我々は隣人であって、イスラエルはガザに薬を送らなければならない。とても困難な状況だ。コロナを恐れて外出しないし、夜中は封鎖されている。コロナ閣議は完全封鎖実施を恐れており、ガザでは経済的影響も考慮して決定できない。どちらに転んでも経済は最悪だ。仕事、電気、水、給料もない。ガザに全ての問題が降り注いだ」とも付け加えた。
イグネシオ氏はこれに関し、「ガザの経済基盤は低い。完全封鎖が実施されれば多大な影響が出る。多分世界で一番最悪の結果になるだろう」と語った。
現状ではパレスチナ当局は、感染状況悪化の為に西岸地区の全ての店を週末、金曜日から日曜日まで閉鎖することを決定した。その後14日間、夜から翌日の朝まで毎日夜間封鎖が実施されることとなる。