ガザ地区のハマス内務省は、木曜日の18時30分から日曜日の朝7時まで完全封鎖をガザ地区全体に実施し、12月末まで毎週週末に封鎖すると発表した。その後規制に関して再考慮するとも伝えている。この封鎖では市場、海岸も封鎖され、地域間の移動も禁止される。
「平日の完全封鎖には多くの影響が出る為、金曜日と土曜日のみとした。我々はこれが感染全体の減少につながると願っている」と内務省スポークスマンのイアッド氏は語った。「市民には封鎖前に必需品を備えるように呼び掛けている。封鎖を違反した者は、市民の健康を害する行為として法的手段を持って罰せられる」とも伝えている。
今回の封鎖はガザでの感染数が上昇したためだ。今日は現地保健省の理由でコロナに関するデータは発表されておらず、検査キットや検査に必要な材料不足から昨日は検査が実施されていない。昨日は6人死亡し、ガザでの累積感染者数は25,592人、その内10,647人が現在感染者数で、死者は150人を超えている。
昨日ガザの保健省の発表によると、WHOから19,500個の検査キットが寄付され、8日間分となるために、研究所の活動を再開すると伝えている。過去数週間でハマスは、感染減少をもたらす為に現地住民に対して厳しい規制を行い、完全封鎖や居住区全体での外出禁止令なども含まれていた。ハマスの治安部隊は、自主隔離を違反する住民の発見、感染防止に関連した規制違反している娯楽施設などの捜索もしていた。違反者に対しては罰金から実刑まで適用されている。
約1週間前には、ガザのハマス・リーダーの一人である58歳のイェヒー氏がコロナに感染して隔離していると伝えられた。ハマスの公式発表によると、イェヒー氏の健康状態は良好で、通常通りの仕事に戻ったとのこと。イェヒー氏は、症状が発生した時にPCR検査を受けている。
ハマス上層部でも過去数カ月間で感染している者達が出ており、ハマス副官であるサラッフ氏は既に回復、ファタヒー氏とスポークスマンのサミー氏やタヘル氏も感染している。またパレスチナ首相のムマハッド氏は、シケム、ヘブロン、ベツレヘムとトゥルカレムに1週間封鎖をする決定をしたと発表し、今週の木曜日夜から開始する。これらの地域からイスラエルへ出稼ぎに来ている労働者達は、封鎖帰還中は作業場所に滞在するよう要請している。また木曜日から西岸地区の全地域間での移動が禁止され、それと共に来週木曜日まで夜間外出禁止令も実施される。