昨夜ガザからイスラエル国内に対し、2発のロケットが発射され、2発とも野原に落ちた模様。アイロンドームが作動したが、負傷者は報告されていない。迎撃ミサイルの残骸が、バットヤムの海岸通りに落下した。このロケット攻撃に対する報復攻撃として、イスラエル軍の戦闘機と戦車がガザ地区内のハマス拠点を攻撃した。
昨夜1時45分頃ガザから2発のロケットが発射されて野原に着弾した。アシュケロンにあるアイロンドームが作動したが、ロケットを迎撃したかは未明で、爆発音が市内で聞こえていた。
2時3分にはアシュドッド北部の工場地帯、キブツ・パルマヒームとリッション・レツィヨンで警報が鳴った。爆発音はアシュドッド、テルアビブ南部、リッション・レツィヨン、ホロンとヤッフォーでも響き渡った。アイロンドームは2発の迎撃ミサイルを発射し、大テルアビブ圏全体で爆発音が響いていた。
軍スポークスマンによると、「ガザ地区からイスラエル国内に向けて2発のロケット発射を確認した。最初の1発は危険性のないことからアシュドッドでは警報が発動されず、その次の発射でアシュドッドと低地全体に警報が発動された」とのこと。今回のミサイル発射は、ガザ地区北部の雷雨と共に始まり、イスラエルにばれないようにタイミングを見計らっていたと考えられる。
バットヤム市市長は自分のフェイスブックで、海岸通り近くに落ちたアイロンドームの残骸の動画をアップしている。明朝にイスラエル軍はガザ地区内のハマス拠点を報復攻撃した。軍スポークスマンによると、戦闘機、戦闘ヘリと戦車がテロ組織の軍事拠点や地下施設を攻撃した。「イスラエル軍は常時状況を分析し、イスラエル市民とイスラエル国主権に対する如何なるテロ活動の試みに対しても断固とした姿勢で行動する」と伝えている。
イスラエル軍は、イスラム聖戦の上層部で暗殺されたバッハ・アブ・エルアタの命日が木曜日であったため、イスラエル中央部への攻撃の可能性に対する事前準備としてアイロンドームを大テルアビブ圏に先週配備していた。
セキュリティー・レベルが空港でも強化され、飛行機のコースも変更されていた。この変更によって飛行機はサマリヤ地区の居住区、ハシャロンとネタニヤの上空を北に向けて離陸することとなった。着陸もテルアビブ北部からとなり、ガアシュ、メナシェ、クファル・カッセムとペタフティクバ上空からアプローチしている。
バハ・アブ・エルアタはイスラム戦線軍事部隊の北部司令長官で、自分が属していた過激組織内でも彼の行動は暴力的で抑制が無い者として考えられており、去年11月12日の夜中攻撃で開始した「ブラック・ベルト」作戦で暗殺された。暗殺される数日前もイスラエルに対する攻撃を続け、狙撃、ドローン発射や数百のロケット発射を行った。
アブ・エルアタの暗殺後、イスラエル軍は彼を時限爆弾だったと描写した。彼の暗殺はとてもクリーンに実行され、他の一般市民を巻き添えにしないように行われたと伝えている。また「アブ・エルアタの軍事影響力はガザ北部のみならず、ガザ全体に及んでいた」ともつたている。