カルメル・ビーチの発見:イスラエルで発見された、最も完全体の剣

 アタリット在住のシュロミ氏は、安息日にタコを探す為にカルメル・ビーチでダイビングをしていた。しかし彼はタコではなく、約900年前に十字軍騎士が使用していた古代の剣を発見した。考古学局では、この時代の剣としては、イスラエルで最も完全な形で発見されたものであると語っている。

 興奮気味のシュロミ氏は、過去数年カルメル・ビーチ付近で何度もダイビングをしていると語った。その途中でタコと出会い、何度も見たが死んでしまった。シュロミ氏は他のタコを探しに潜ってみた。探索中にこの剣を見つけたとのこと。「砂から突き出していた。3mの深さで、剣はとても重たく、それを持って水面に上がることが出来なかった。もしこのまま残しておくと、砂で隠れるか消えてしまうことを恐れた。考古学局にこの剣を持ってくる必要があると自分に言い聞かせた」と語った。

 彼によると、最初はこれほど希少な考古学発見物とは考えていなかった。その後考古学局盗難防止ユニット監視役のニール氏と連絡を取った。「もし興味がないならば、剣をまた海に戻そうと考えていたが、ニール氏がこのような剣はイスラエルにはなく、このようなものは発見されたことがない」と言われた。

 考古学局関係者達は、この剣は十字軍時代のものと想定している。「このようなものを発見したのはとても幸せである」と、善良市民として感謝状を受け取ったシュロミ氏は語った。

 この剣の刃の部分は約1mの長さで、取手の部分は約30㎝である。考古学局海洋考古学課責任者のコビ氏は、この剣は十字軍時代のものとして、イスラエルでは最も完全な形で発見されたものであると語った。「この時代の発見物は、殆どが陸上で見つかっている。幾つかの剣が見つかってはいるが、どれもこれほどの完全レベルでは発見されていない」。

 コビ氏はまた、発見された剣には十字軍時代の特徴があり、サイズと形状もそうだとのこと。また剣の重さは2~3㎏で、付着物のせいでそれ以上の重量になっている。この剣が地中海に落ちた時代には、アタリット要塞に騎士団が駐屯していたと説明している。この剣は海岸線から150~200mの場所で発見されており、剣は重すぎて海岸からこの場所まで流されることが無いことから、船上から海中に落ちたと考えられている。

 当時十字軍とイスラム教徒軍との間の戦いに関しても語った。「この剣は、船上から海底に落ちている。イスラム教時代には、主に11~13世紀であるが、イスラム教徒達には海軍が無く、海とは関係のない民族であった。彼らは海からは遠ざかっていた。イスラム教時代には、港町が破壊され、十字軍が海岸都市に近づけないようにしていた」と語った。

 この剣が発見された場所についてコビ氏は、「カルメル・ビーチでは、自然の湾が沢山あり、海があれている時の古代の船の波止場となっており、より多くの湾では、居住地や古代の港町が建設され、その一つにドールやアタリットがあった。これらの条件は、様々な時代を通じて商船が寄港し、様々な考古学的軌跡を残してくれた。この剣はそれらの一つである」と語っている。

 この剣は考古学局研究所へ運ばれ、そこで洗浄された後の数週間後に、当時の十字軍遠征の一つでヨーロッパからイスラエルへやってきた、十字軍騎士が使用していた剣を見ることが出来るようになる。

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