インバウンド用観光省キャンペーン

 イスラエル入国への規制の厳格化を推奨する保健省と裏腹に、観光省ではインバウンド観光客の復活の為に、パイロット・プログラムの開始を発表した。オリット観光大臣は、今日から始まる4段階の計画の詳細を伝えている。しかし保健省ではこのパイロットをもう1か月延期するよう推奨している。

 パイロット延期の可能性に関する質問に対し観光省では、「観光大臣は保健大臣と話し合い、二人は計画通りに5月23日から接種済みの観光客のグループが入国するパイロットが開始することで同意した」と伝えている。

 インド変異株の影響で再び空港を封鎖する考えもあるという質問に対し、観光大臣はこの件に関しては心配していないと回答した。「インド変異株は、イスラエルにやってきた未接種の外国人労働者が感染していた。質問しなければならないのは、何故この国からのフライトが継続しているのかであって、接種済みでまとまったグループの規制に関して質問することではない」と回答している。

 変化する現状に追加説明も無く、またトルコもキプロス島のように封鎖を開始したと発表し、観光大臣は記者会見でこう語った。「コロナ禍以来、初めての観光モデルを開始し、数か月前までは不可能と思われていた。一瞬の瞬きでイスラエルは約80億ドルを観光産業で失った。81%の減少である。これには仕事と収入源を失った数十万人も関連している。インバウンドの観光なしでは、ネタニヤ、ハイファ、ナザレ、ティベリアやエルサレムなどのホテルの1/3は未だ閉鎖中で、回復することも出来ていない」。

 その他にまた、「観光客の心をつかみ取り観光客一人一人に、又はコロナから解放される国々に対し、イスラエルは健康的で興味深い訪問地であるという印象を植え付ける為に、イスラエルが行う緊急な対応を必要としている」と語った。

第1段階:世界主要都市での巨大宣伝広告

 第1段階に関しては、「イスラエル政府の初めてのキャンペーンで、3か国からイスラエルへ旅行者を歓迎する」。キャンペーンは今日4月28日からドバイで開始し、その後ロンドンとニューヨークでも行われる。

 計画によると、「ドバイ・モール」や主要道路での巨大広告とのこと。広告の全長は175mにも及び、「サッカー場の2個分の大きさ」であると観光大臣は説明し、毎日75万台の車が通過する道路だとのこと。

 同じような広告が、ロンドンのピカデリー広場とニューヨークのタイムススクエアに5月3日から掲げられる。広告看板以外にもこれらの3か国で、主に接種者と回復者を対象とした個別のデジタル・キャンペーンもある。

 コストは広告キャンペーンだけで160万シケル、デジタル・キャンペンでは約2千万シケルとのこと。「価値ある金である。イスラエルへのインバウンド観光の為に、非常に大きなことをしている」と大臣は語った。観光省局長のディクラ氏は、「以前の観光省が使用していた金額と比較すれば小さい金額だ」と語っている。

 「ドバイ、ロンドンとニューヨークでキャンペーンを開始することを選択し、イスラエルにとってこの3か国は重要な観光源であり、接種率も高い国々となっている。これらの国々では、一定の年齢以上の接種率が50%以上となっており、イスラエル以外の接種率が高い国々であり、イスラエル人も入国できる国となっている」。

第2段階:エイラットとラモン空港の再開

 計画の第2段階は、エイラットへの空港運営を再開することである。コロナ禍以前にあった運営方法で、エイラットへのフライトをイスラエル政府が援助していた。つまりエイラットへ到着する観光客1人に対して、海外航空会社は60ユーロを援助されることとなる。

 「この運営はエイラットとラモン空港の再開に役立つ。海外の航空会社に対しても、この計画に関する通知が既に4月に出されており、今年の冬の観光に関して考慮した決定を下すことが出来る。このアイデアは過去にも成功し、エイラットへのフライト数を増加させた」と大臣は語り、フライトへの政府援助により、2018年の観光とエイラットへは約2億シケルの収入があったと説明している。2015年にはヨーロッパからエイラットへ週5便のフライトがあったが、政府援助後にはコロナ禍前の2020年には週47便にまで増加した。

第3段階:観光招待イベント

 イスラエルで行われる3つの国際イベントであり、「世界の国々の潜在意識にイスラエルを植え付け、イスラエル経済、文化、観光、スポーツなどに寄付する強いグループを招待するのが目的である」と大臣は説明した。

 Abraham Accords Cupがまず最初で、慈善家のシルバン氏企画の自転車競走イベントだ。「このイベントはイスラエルとUAEに分かれ、ここに来る数万人のライダー達と共に、イスラエルの景色と国の素晴らしいブランディングに触れながらメディア報道ももたらす。ジロ・デ・イタリアやツール・ド・フランスと同じ規模のイベントとなる」と述べた。

 ティムナ・パークの「平和の鳩」フェスティバル。砂漠が好きな観光客に向けたフェスティバルだ。このフェスティバルでは、音楽やショーを通じてアラブ諸国とイスラエルとの和平条約をメインとし、同時にモロッコとUAEにも中継される。

 LGBTマーチングは今年6月に予定されている。大臣によると以前このフェスティバルには、イスラエルに約4万人の観光客が訪問した。「この1週間だけでだ。今年は世界で実施される唯一のLGBTイベントの一つである」。まだ個人観光客の入国計画がない状態でどのようにこれを実施するかは分かっておらず、このイベントではグループではなく個人客のみが訪問する為に、この件に関する詳細な規定は未だ無いようだ。

 第4段階は観光客を呼び戻すテクニカル的な規制であり、昨日保健省と人口移民局との間で同意が交わされた。

コロナ禍以来初めて観光客入国へのパイロット開始

 もし観光省のパイロットを1か月延期することを奨励している保健省の意見が拒否されれば、2021年5月23日には初めての観光客グループが入国する予定である。

 各グループは30人によって構成された、接種済みの20組のグループのパイロットである。保健省と同意した規制の枠内で、観光大臣によると各グループは外務省に申請書を提出し、抽選によって20組のグループのみが聖地へ入国することが出来る。

 「エージェントを通じて登録、アンケートへの記入、承認の取得、フライト前のPCR検査、ベングリオン空港での抗原検査、保健省とEU、又はFDAによって承認された接種証明、それら以外に旅行中は接種済みのドライバーとガイドのみが同行」と、規制がどのようなものであるか大臣は説明したが、例えば抗原検査はグループの出発国でも行うなど違う可能性もあると意見している。「しかしまずは始めることが重要だ」。

 これらのグループのパイロットは、3~4週間継続する。「このパイロットは、グリーン・アイランドで実施したのと同様に行われ、保健省との共同管理となる。長期的事業で時間がかかるが、これを行わないと何も始まらない」と大臣は語った。

 観光省の全般的な計画によると、もしこのパイロットが世界の感染状況悪化や、インド変異株やその他の変異株の侵入への懸念によって保健省が延期しなければ、6月にはグループ入国の拡大が実施され、7月には個人客入国への拡大検討もなされる予定である。

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