イスラエル導水管を逆流:水をガリラヤ湖へ

 イスラエルが独立して以来ガリラヤ湖は飲料水の源泉であり、北部からネゲブ砂漠まで飲料水と灌漑用水としても利用されてきた。導水管が貫通してから大量の水が消費され、毎年消費量も増加している。今日地中海の淡水化施設が建設され、北から南へ流れていた導水管の水が反対の南からガリラヤ湖へと流れ始めようとしている。

 近年メコロット(イスラエル水道会社)は、新しい時代へイスラエルを導く巨大なプロジェクト、新導水管建設の実行3段階中の第1段階を終了させた。これによりイスラエルがガリラヤ湖を水源としていた依存性が少なくなる。過去数年間の雨により安定な水源が得られるようになり、ガリラヤ湖は完全に再上限にまで達した。しかしそれ以外にガリラヤ湖から水を汲み上げることもほぼ完全に停止している。

 「50~60年代に導水管が建設されたことによってイスラエルの住民は飲料水を楽しむことが可能になった」とメコロット社シチズンエンジニアのワンダ氏は語った。「イスラエルの水の供給は、主にガリラヤ湖からと地域ごとに行われた地下水のくみ上げであった」。

 この旧導水管は重力を基本として計画・建設されたものであり、高い場所から低い場所へと流れていく開いた水路になっている、しかしこれを逆流させるとなると話が変わってくる。「実際に水流を南から北、低い場所から高い場所へ変えるとなると開いた水路は利用できない、パイプを使った密閉システムが必要となってくる」と同社開発エンジニアのコーヘン氏。

 同社が今回の逆流を実行する主な理由の一つとしては毎年増大する消費量である。ガリラヤ湖を飲料水、灌漑用水、工業用水としての消費増大が予想されており、和平条約が結ばれたヨルダンへの水供給の義務もあるが、今回のプロジェクトには次の二つの目的がある:一つ目はガリラヤ湖畔とイスラエル北部の環境システム平衡の保持、二つ目はガリラヤ湖をイスラエルの戦略的な水源として保持することである。緊急時用にガリラヤ湖の水源の確保、また飲料水、灌漑用水と工業用水に適した塩分濃度の保持である。

 国内で最北端に位置する海水淡水化施設はハデラ(カイザリア付近)あり、全国で展開される大きな貯水池を建設し、太さの違うパイプを設置することによって北部に水を送り込むシステム開発プロジェクトである。

 現段階でのこのシステムは、灌漑する必要がない主に冬に起きる海水淡水化の余り水をガリラヤ湖へ送るように計画されている。このシステムはまた将来はガリラヤ湖以北への場所へ水を供給できるように計画されており、イスラエル北部への水の供給を強化することとなる。この水は下ガリラヤ地方のエイト・ネトゥーファ谷にあるエシュコール貯水池まで繋がることとなる。

 このプロジェクトが完成することにより、冬季にガリラヤ湖へ6千万立方メートルの水(ガリラヤ湖の水位60センチに相当)を供給し、夏季には4千8百万立方メートルがガリラヤ湖へ、1千2百万立方メートルが付近の工場へ供給される。コーヘン氏によると「長い目で見た計画では、ガリラヤ湖へ3億立方メートル、つまりガリラヤ湖に約2mの水位を供給することになる」。

 「旧導水管を考えた人が、将来逆流するものが建設されるとは夢にも思っていなかっただろう」とワンダ氏。「干ばつ対策の一環としてイスラエル政府は、国内の水源開発に今後7年間で約140億シケルを投資することを決定し、今回の巨大プロジェクトや、アラバー地方、ネゲブ砂漠、ユダ・サマリヤ地方へのマスタープランも含まれている」。

 「全ての水道システムと水源は新導水管に接続され、送水システムを使って全国どこにでも水を供給することが可能になる」とコーヘン氏。「新導水管は水のハイウエイだ。このプロジェクトをマネージングすることは、個人的に大きな満足感を与えてくれる。我々は歴史に残ることを行っており、70年後の解決案を建設しているのだ」とコーヘン氏は語った。

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