イスラエル南部のお勧めワイナリー9か所(前編)

 イスラエル南部特にネゲブ砂漠では、この地域へのビジネスと観光の再開が感じ取られている。しかしレストランはまだ閉鎖しており、ワインとおつまみを組み合わせた旅行に出たい人達は、イスラエル南部に広がっているワイナリーの一つでそれを楽しめることが出来る。

 イスラエル南部では既に数千年前からブドウの栽培地域であった。この地域には興味深い考古学遺跡が何か所もあり、ブドウ畑の跡、ワイン工場やワイン用のブドウ倉庫の跡なども残っている。

 イスラエルのワインを考える時には、直ぐにゴラン高原やエラの谷の地域を思い出すが、南部へ美食家や観光客を招く産業はワイン業界である。以前は一部のキチガイがネゲブ砂漠でブドウを栽培すると考えられていたが、現在ではこの地域に多くのブドウ畑が存在し、イスラエル全国のレストランなどで飲まれている、高品質のワインの一部がここで製造されている。

 イスラエル南部で有名なワイナリーを訪問し、試飲しながらチーズをつまみ、素晴らしい天候とあまり知られていないワイン地域の一つを知る楽しさを味わった。


ヤティール・ワイナリー

 ユダ山地南部のヤティール地帯には、ワイン製造の長い歴史がある。この地域を訪問すると南ユダ王国時代の2,500年以上も前から既にワイン産業が存在していた証拠である、多くのワイン工場の遺跡を見ることが出来る。

 第二神殿破壊から初期イスラム時代まで、この地域には大きなユダヤ人の居住区があった。農家は主にブドウとオリーブの栽培で生計を立て、この地域はワイン産業用のブドウ栽培場所としてとても有名であり、ここからエジプト、ローマやイスラエル全国にワインが輸出されていた。

 ヤティール・ワイナリーはユダヤ人都市であったテル・アラッドの麓に建設され、ヤティール森に位置するワイン畑から車で10分の距離にある。小さいワイナリーは2000年に設立され、この地域のブドウ農家とブドウ組合が共同で建てたもので、ヤティール地帯にある特殊なポテンシャルを発見していた。今日このワイナリーでは年間約15万本製造されており、南部では最大のワイナリーでこの地域のシンボルとなり、このワイナリーのワインは毎年評価が高い。

 設立から20年経った今年は、新しいブランドを発売した。「ドローム By Yatir」はイスラエル南部の特選された品種をベースとしたワインで、南部栽培の特性をワイン愛好家に届けている。

 ワイナリーのチームにはチーフ・ワインメーカーのエラン氏がおり、ラマット・アラッドに位置するワイナリーのブドウ畑を拡大させ、ユダ山地の南部やミツペー・ラモンにあるブドウ畑も取り込み、地域に根付いたワインを製造するようになった。発売の第一段階として、ドローム・シリーズには80シケルの二種類、ドローム・アドム、ドライの赤ワインとドローム・ラバン、ドライの白ワインがある。

 ヤティール森のエルサレム松の木々の間に、リンゴ、サクランボ、ミカン畑があり、そこに小さなブドウ畑がある。周辺のブドウ畑や果樹園の灌漑用水として使用されている、美しいヤティール貯水池が展望できるピクニック場にワインボトルを持って行くと良い。少し散策したい人達は、整備されて印が付いたトレイルがあるので、それを歩いて行くと最後にアムシャ居住区で終点となっている。

事前予約電話番号:08-6212255

HP:https://yatirwinery.com/en/


ラフォーレ・ブランシュ・ワイナリー

 ラフォーレ・ブランシュ・ワイナリーは比較的に新しいワイナリーで、創設者であるワインメーカーのブルーノ氏は、テースティングで高評価とメダルを獲得している。約1か月前にコロナ禍の中で、ヘブロン山地域に新しいビジターセンターとオンライン・ストアを開設した。

 このワイナリーは自社のワインを消費者へ直接販売(オンライン・ストアーかビジターセンターのみ)とレストランやホテルにも販売しているが、中間業者の手数料を省くために酒屋や卸売りを通さないようにしている。

 ヘブロン山地域にある考古学遺跡によると、この周辺にはワイナリーの活動が多くあった証拠が見つかっている。古代ワインの陶器製の壺に、ユダ王国のシンボルが付いているものもこの付近で発見された。

 ラフォーレ・ブランシュ・ワイナリーの新しいビジターセンターの訪問は、製造工場の見学、様々なワインの製造過程などの説明、チーズ・プレートを付けた6種類のワイン・テースティングが含まれている(現在の規制により、ビジターセンターを訪問するグループは8人までとされている。ワイナリーのスタッフが2人同行するので、規制で決められている10人となる。規制が変更されればそれに沿ってワイナリーも対応する)。

 事前予約したいグループは、朝食や付近の旅行も含めて予約出来る。旅行はワイナリーのワインテースティングから始まり、農業、歴史、考古学遺跡、景色、ブドウの収穫、馬など全てをユダ要塞付近で見る。そこから近い場所にケレム・カルメル、スシー、ミツペー・ヤイールやミツペー・アビガイルがあり綺麗な景色も楽しめる。

事前予約電話番号:058-6619899

HP:https://lfbwinery.com/?lang=en


カルメイ・アブダット、スデー・ボケル

 カルメイ・アブダットのブドウ畑は1999年に植え付けされ、ネゲブ砂漠で最初のブドウ畑となり、ネゲブ山地域での新しいワインの先駆者となった。ブドウ畑は1,500年前のブドウ畑の遺跡に植え付けられて古代の段々畑が復活し、古代と全く同様の方法で畑に灌漑がなされている。

 最初に植えられたのはカベルネソーヴィニヨンとメルローで、この地域の厳しい条件でも栽培できる品種と想定されていた。その後シャルドネ、ヴィヨニエ、プティベルドーとバルベーラが植えられた。このワイナリーでは12種類のワインが、300本から1,200本の少ないシリーズとして製造されている。

 カルメイ・アブダット・ワイナリーはカルメイ・アブダット・ファームにあり、40号線のミツペーラモンから車で約30分行った場所である。そこから遠くない場所にハワリーム川とメヒヤー山のトレイルがあり、この地域の美しいロケーションとなっていて、ピクニックに関係なくこれらの場所も訪問することをお勧めする。

事前予約電話番号:052-2705328

HP:https://www.carmeyavdat.com/


ナナ・ワイナリー、ミツペーラモン

 ナナという愛称のエラン氏が2004年に家族と共にミツペーラモンへ移住した。この場所への特別な信心から、その3年後にチン川上流に当たる標高800mの場所にナナ・ブドウ畑の最初の植え付けを始めた。

 最初の年には30エーカーのブドウ畑に、カベルネソーヴィニヨン、プティシラー、シャルドネとシュナン・ブラウンの品種が植え付けられた。2014年初頭にCorners3ワイナリーのオーナーのニブ氏がこのブドウ畑を訪問し、彼も砂漠の栽培地を代表する品質の高いワイン用のブドウを探していたことから二人は一緒にナナ・ワイナリーを建設した。

 テースティングを含む1時間のワイナリー訪問は事前予約する必要がある。ビジターセンターは毎週日曜日から木曜日まで、開いている時間は日によって変わる。金曜日は11時から15時までで、土曜日は休日となっている。

 このワイナリーはミツペーラモンの入口に位置している。そこから数分車で行くとマフテシュ(ラモン・クレーター)があり、旅行やピクニックには最適である。散策したくない人達は崖の縁に立ち、景色や野生ヤギを展望しながらワイン・ボトルを開けて、世界の頂点にいるような気分に浸れる。

事前予約電話番号:054-4444037

HP:https://nanawine.com/


ラマット・ネゲブ・ワイナリー

 ファミリー・ブティック・ワイナリーとして1997年にアロンとニーラ・ツドク氏によって設立された。ワイナリーの最初の名前は「カデシュ・バルネア・ワイナリー」であったが、その後製造が拡大されたことにより、新しいブランド名が付けられて「ラマット・ネゲブ・ワイナリー」と改名した。

 このワイナリーでは年間約20万本製造しており、様々な種類のワインが色々な値段で販売されている。ワイナリーのワインメーカーはニラとアロンの長男であるヨゲブ氏だ。見学とテイスティングしながらワインについての説明を受け、美味しい体験が約束されている。ブドウ畑の訪問も含めた見学もあり、ワイン製造過程の詳細な説明も受けるが事前予約が必要である。

 ラマット・ネゲブ・ワイナリーはカデシュ・バルネア村にあり、ベエルシェバから車で約1時間の距離にある。ワイナリーの近くにルツ川とニッツァナ川(ニッツァナ国境)があり、必要なのはマットを広げられる場所を見つけることだけで、残りはワインと自然が補ってくれるだろう。

事前予約電話番号:08-6555849

HP:rnwinery.co.il


*次に続く

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