イスラエルの研究:ワクチンは女性の出産に影響なし

 エルサレム展望山ハダッサ病院の初めての研究によると、ファイザー社製のmRNAワクチンは、不妊治療を受けている女性の出産に悪影響を与えないということが分かった。この研究は少人数の女性を対象とし、ピアレビュー前の初期バージョンとして発表された。

 コロナ禍が開始してから、コロナ感染が女性と男性の生殖機能にどれほどの影響を与えるか多くの懸念があった。2020年12月から開始した全国ワクチン接種作戦と共に、メディアには出産に関するワクチンの影響と安全性に関する、多くの疑問や時には風評させ掲載されていた。根拠のない仮説や嘘の引用は山火事のように広がり、多くのパニックを引き起こした。

 これらのパニックの一部は、卵巣の卵胞の保護細胞と卵子自体の両者が、コロナSARS-CoV-2ウイルスが細胞に侵入する、ACE-2タンパク質を持っているという事実に基づいていた。この受容体は健康な細胞だけではなく、女性と男性の生殖器を含む、その他の様々な組織にもある。その為にウイルスが支給細胞、胎盤細胞、更には卵子にさえ侵入する可能性があるという懸念が持ちあげられていた。

 しかし世界パンデミックが始まってから1年以上が経過し、SARS-CoV-2ウイルスの卵子感染の証拠は何一つない。現在までに報告されたのは、排卵誘発剤を投与された2人の女性が、卵子抽出日にコロナ感染したというケースはあるが、卵巣にウイルスの遺伝子物質は発見されていない。

 ハダッサ病院体外受精と不妊治療ユニット責任者のアナット医師を筆頭としたこの研究では、不妊治療を受けている女性の3つのグループが調査された。1つのグループには感染から回復した9人の女性、もう1つのグループにはワクチン接種を受けた9人の女性(4人が1回の接種済み、5人が2回の接種済み)、それともう1つのグループには未接種でPCR検査も陰性の14人の女性達であった。

 研究者達は、血液及び卵胞液中のコロナ抗体(lgG)レベルをテストした。また排卵誘発剤治療前、及び治療当日の女性ホルモン(エストロゲンとプロゲステロ)のレベル、排卵ホルモン(LH/hCG)への卵巣反応、及び成熟した卵子数も調べた。これらのデータにより、ホルモン注射への卵巣反応と、卵子の成熟率にコロナ抗体レベルの影響があるかどうかを確認することを可能とした。卵子の質を調べる為に、研究者達は卵子の受精能力基準として使用される、HSPG2タンパク質のレベルを測定した。

 コロナから回復した女性達と接種済みの女性達の2つのグループでは、研究者達は他のウイルス性疾患で観測されたように、1:1の比率で血液中で観測された抗体レベルと一致する卵胞液中の抗体レベルを確認した。

 研究者達は、3つの女性グループの間で女性ホルモン(エストロゲンとプロゲステロン)のレベルの相違は発見しなかった。全グループの産卵は高く、卵子質の測定にも相違は見られなかった。

 これらにより研究者達は、ワクチン反応でも感染回復後でも、血液中の抗体レベルに応じて、卵巣の抱卵液中にもコロナウイルスに対する抗体が製造されていると結論付けた。検査された測定値により研究者達は、卵巣の排卵過程に抗体の存在が悪影響を与えることはなく、抗体の存在は卵子の質にも影響を与えず、卵子を保護しているとしている。妊娠中のワクチン接種も効果的であることが証明されており、胎盤を通じて胎児に至る免疫を提供している。

 研究者達は、これは初めての研究で短期間であり、対象者数も少ないグループであったと強調している。今回の研究では、父親からの影響も受ける測定値である、受精率と胚の質については調べていない。卵巣と卵子の質に関する抗体の影響をより明確に決定するためには、より大規模で様々な対象者の長期間の研究が必要とされている。

 「風評や噂に基づいた議論に真実の根拠あるデータを入力する為に、感染悪化国1位からワクチン接種国1位になった、イスラエルの急激な移行を利用することが重要であった」とアナット医師は語った。「これはコロナワクチンが、排卵過程に影響を与えないという最初の嬉しく安心できる証拠である。我々は知識を蓄積し続けているが、抗体の存在は疑いなく実証されており、我々が使用した機器では排卵障害が見られなかった。これは出産可能年齢の全ての女性、特に妊娠を考えている女性達が、ワクチン接種を受けることを呼びかけるものでもある」と語った。

 ワクチンの有効性は妊婦にも実証されているようであり、感染を根絶する為のもう1歩として、安心できる重要なインセンティブを提供している。となるとワクチン接種以外に何をすることが出来るのか?

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