イスラエルダイヤモンド研磨産業

ダイヤモンド研磨産業

 これも余り日本人には知られていませんが、イスラエルはダイヤモンドの研磨と輸出は世界で第一位、イスラエルの外貨獲得産業としては第二位となっています。世界に離散していたユダヤ人達はいつ迫害に合うか分からない日々を過ごしており、迫害から逃げる時に軽くて高価なものを探し、それがダイヤモンドなどの宝石研磨産業にユダヤ人達が昔から従事していた理由です。

 イスラエル国内のダイヤモンド研磨産業は、なんとイスラエル独立前の1905年にまで遡ります。シオニスト会議においてベルギーとオランダのユダヤ人達が、南ロシアで起きたポグロム(ユダヤ人達への迫害)で生き残った孤児達に職業を教え、ポグロムで傷ついたユダヤ人会衆を回復させるのを目的として提案しました。1910年にアントワープのユダヤ人達が研磨機を購入しエルサレムへ送ってくれたのですが、アントワープと競合することを恐れて研磨センターを建設することは実現せず、それらの機械は倉庫に保管されていました。1936年にイギリス委任統治軍がダイヤモンド原石輸入に対する関税を免除したことにより、イスラエルでのダイヤモンド研磨が産業の一つとして発展してきました。1937年にはテルアビブで初めてのダイヤモンド研磨工場が、その後ペタフ・ティクバ市やネタニヤ市にも建設され、30年近く倉庫に保管されていた研磨機が活躍したのです。

 1948年のイスラエルの独立後、約1年間続いた独立戦争後に徐々にダイヤモンド産業も復興し、1956年には初めて世界ダイヤモンド取引所連盟の国際学会が開かれました。1968年にはラマットガン市にダイヤモンド取引センターが建設され、現在では約1,400社のダイヤモンド会社が運営されており、世界中からバイヤーがダイヤモンドや他の宝石の取引に来ています。

 イスラエル国内ではダイヤモンドは採れませんが、イギリスのデビアス市場を通して世界の60%の原石が輸入され、それらがカット、研磨されて世界へ輸出されています。2018年のダイヤモンド輸出総額は44億8千300万ドルで、輸出先の第一位はアメリカで全体の48%、香港28%、スイス8%、ベルギー7%、イギリス3%という順番になっています。

 ダイヤモンドセンターの博物館で見学できるようになっており、説明や映画を見た後に大きなショールームで製品を吟味したり、投資用ダイヤならば鑑定士の部屋で個別に対応してくれます。値段的には日本の半分から3分の2くらいという感じです。$120以上の買い物ならば手数料を引いた消費税が空港で返金されるシステムになっています。

 購入をご希望の方はパスポートをお忘れなく、また購入後の製品は書類と共に袋とじされますので、必ず空港の手続きカウンターまで開かないように気を付けてください。袋を開いてしまうと消費税が返金されません。最終日は必ず手荷物に入れて、出国審査も終わった後の免税店がある出発ホールに返金場所がありますので、そこで閉じたままの袋を係員に手渡すと開封して計算してくれます。消費税返金窓口の係員はモタモタしておりますので意外と時間がかかります。フライト前にお済ませ下さい。

*ちなみにプリンセスカットはイスラエルで考案されたカット。ブリリアントカットと同様で72面体です。

イスラエルダイヤモンド研磨産業
イスラエルダイヤモンド研磨産業